
「空気清浄機を買いたいなぁ。でも、家電量販店やネットを見ると、似たような機種が多すぎて、正直どれを選べばいいか分からない…。
『適用床面積◯畳』,『風量◯m³/分』みたいな数字も出てくるけど、それが実際の“キレイさ”とどう繋がるのかイメージできない。
口コミやランキングを見ても、『結局どのメーカーが一番しっかり空気をキレイにしてくれるの?』,『値段の差は性能差なのか、ブランド料なのか?』とモヤモヤして、なかなか購入に踏み切れない…。」

空調家電売場で毎日のように空気清浄機を案内していると、ほぼ全員がここでつまずきます。
実は、空気清浄機の“性能の数字”は、どの規格でどんな試験条件で測ったのかによって印象がガラッと変わります。
古い規格のまま出している機種もあれば、自社に有利な条件だけを大きくアピールしているメーカーもあります。
この記事では、販売員として現場で見てきたリアルな差をもとに、
『どの数字を見れば、本当の実力が分かるのか』
『宣伝に振り回されずに比較する基準』
を整理しました。
“なんとなく有名メーカーだから” ではなく、ちゃんと性能を理解して納得して選びたい方は、是非、ゆっくり読み進めてみてください。
当記事を読むメリット
✔空気清浄機の規格から理解でき、誰でも簡単に、個々の空気清浄機の能力差が分かる
空気清浄機の性能比較|家庭向け空気清浄機は大別すると3つの階層に分類できる

最適な空気清浄機を明快に炙り出す指標|しかし、現場の販売員すら理解していない
空気清浄機を検討・購入する際、あなたも必ず性能比較をしますよね?
しかし、その際、何も指標を持たずに選ぼうとしても、途方に暮れるだけ。
実際、空気清浄機の検討・購入がややこしく感じてしまう最大の要因が、
空気清浄機の性能を測る指標が、大別すると3つも混在している事
です。
しかし、この指標こそが空気清浄機を検討・購入する際に、製品を見定める明確な要素です。
製品は『規格』や『試験』という枠組みの中で、製品力を最大限に高めていこうと技術した結果
↓
その規格や試験を具現化したものが個々の製品
↓
規格や試験にも優劣があるため、それぞれの規格ごとの優劣がそのまま製品力の差になる
です。
よって、個々の具体的な製品間の違いをしらみ潰しに探していくよりも、以下の3つを理解すれば、空気清浄機の前提知識がないあなたでも、簡単に選ぶべき空気清浄機が分かります!
(しかも、本質に沿った選択が可能!)
【空気清浄機の能力差を見抜く3つの方法】
①空気清浄機の性能における代表的な3つの階層の特徴をそれぞれ理解する
→何を持って、高性能な空気清浄機と評価する階層なのか?
②3つの階層の優劣を知る
③気になる製品がどの階層に属するかを知る
この3点は、この後、しっかり解説するので楽しみにしておいてください。
余談ですが、

当記事で紹介する内容は、店頭で販売している販売員達も全く理解していません!(※理解どころか、当内容を知らない販売員が全て)
↓
現に、僕が日々販売に従事している店舗では、僕以外は知りませんでした(笑)
したがって、あなたが知らないのも当然です。
しかし、
「空気清浄機の階層ごとの特徴や階層間の能力差を知らない」者が行う接客は、デタラメそのもの!
したがって、
逆に、あなたがこの知識を身につければ、無能な販売員の接客トークに騙されなくなります(笑)
なお、当記事では、
『性能が高い空気清浄機=清浄の質が高い』事を指す
↓
いかに、部屋を広く均一に清浄できるか?
いかに、吸い込んだものを本体内部に、あるいは、室内に漏らさないか?
↓
すなわち、より“緻密に”清浄できるもの程、高性能な空気清浄機と位置付ける
と定義しておきます。
空気清浄機の性能比較の裏づけとなる三階層の序列
さて、その三階層を図にすると下記の通りです。

図を見てもらうと分かるように、
【空気清浄の質の観点では…】
✔一番上の階層に属する『ダイソン』が最も清浄の質が高く緻密な清浄が可能
(※後述)
✔空気清浄能力の測定に『米国規格』を採用する製品が次点
✔空気清浄能力の測定に『日本規格』を採用する製品が最も下層
という事です。
では、なぜこうなってしまうのか?
それを次項で1つずつ見ていきます。
日本規格(JEM1467)|『風量のみ』を評価(※部屋や空気を清浄できたか否かは不問)

集じんフィルター自体は、JIS規格で厳格に定められた高性能なものを大半の製品が使用

【日本規格で専ら使われる集じんフィルター】
名称は、HEPAフィルター
↓
「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」とJIS規格で規定
JIS規格のHEPAフィルター自体は、非常に優秀です。
しかし、空気清浄能力の測定に日本規格を採用する空気清浄機は、
【日本規格の空気清浄機の問題点】
✔空気清浄能力を測定するための試験(=JEM1467)自体が杜撰すぎる
✔各社、その杜撰すぎる試験で高数値を出そうと企画した製品を製造するため、せっかくのHEPAフィルターの良さが全く活かせていない造りの製品に陥る
といった事が言えます。
この2つをこれから解説していきます。
手抜きにも、換気扇の規格を空気清浄機の規格にコピペしている日本規格
日本規格(JEM1467)を図にしたものが下記です。
(=試験方法)
ダイソン空気清浄機/カタログ
実は、日本規格では、部屋や空気をきれいにしたかどうかは一切問われません!
【日本規格に則った空気清浄機の評価基準】
風が強ければ強い程、高性能な空気清浄機としての評価をする
というものです。
「あなたは、“風さえ強ければ評価される空気清浄機”でいいんですか?」
という話です。
では、日本規格が、“風量しか評価していない”のはなぜかと言うと、
元来からあった換気扇の規格を、後の空気清浄機の規格にそのまま使っている
からです。
換気扇って、風量が強い物ほど高性能なのは分かりますよね?
数字の根拠は『ビル衛生管理法』にあります。
「日本電機工業会規格(JEM1467)にて規定されている項目で、自然換気回数1(1回/時間)の条件において、粉じん濃度1.25mg/立方メートルの空気の汚れを30分でビル衛生管理法に定める0.15mg/立方メートルまで清浄できる部屋の大きさを基準として定めている。」
建築物環境衛生管理基準 2)空気環境の調整 ア)浮遊粉じんの量
これは、例えば、シャープ空気清浄機のカタログを見ても、下記のように記載があります。

JEM1467は、家庭用空気清浄機の製品力を測る試験にもかかわらず、ビル内の空気の衛生を保つ『ビル衛生管理法』の基準をそのまま引っ張ってきているあたり、相当な手抜きです。
JEM1467を策定した『日本電機工業会』や詳細な試験内容を把握したい方へ
さて、話を戻しますが、
ビル衛生管理法の規定に『換気』とあるように、
ビル空調だと、ダクト等を通じて室内の空気が排出でき入れ替えができますが、家庭用の床置きの空気清浄機ではそれができません。
一旦、ここまでの要点をまとめると、下記の2点です。
【日本規格(JEM1467)】
✔換気扇のための規格を、“手抜きにも” 室内用の空気清浄機のための規格にコピペ
✔つまり、日本規格(JEM1467)は、“空気清浄機のために最適化された基準ではない”
では、何が『換気扇のための規格』かと言うと、具体的には、下記の表を見てください。

表にある通りですが、
というだけ。
つまり、ここに、日本規格に則った18畳用と23畳用の2機種の空気清浄機があった場合、
分かるのは、
比較的、風が強いか弱いかだけ!
“23畳や18畳を清浄できる”という意味ではありません。
部屋をきれいにする能力は、初めからありません。
(∵そもそも、そんな規格ではない!)
カタログや製品情報で、この数値を『風量』と表記していればまだ許せますが、
“空気清浄適用床面積”
と表記してあるので、騙される消費者が後を絶ちません!
なぜなら、消費者は、

「23畳と書いてあるから、家のリビングは15畳だからこれで大丈夫だな♪」
という理解(=思い込み)をしてしまうのですが、

画像のように、日本規格の空気清浄機の排気は、上方or前方にしか出ないのに、
例えば、23畳の端から端まで空気清浄できる訳がありません!
なぜなら、空気清浄機の吸い込みは、下記のように、

【空気清浄機の吸い込み】
風(排気)を行き渡らせ、空気を攪拌させて気流(空気の流れ,動き)を作って循環させながら、本体に戻って来る空気を吸い込む
からです。
したがって、上方or前方にしか風が出ない日本規格の空気清浄機で、『空気清浄適用床面積』という数値には、
あたかも、部屋全体を丸々清浄できるかのように思わせている一般社団法人・日本電機工業会の悪意が満ちています。
なお、
製品開発は採用する規格に縛られるため、メーカーは規格に則った製品しか開発できません!
したがって、空気清浄機に関しては、
シャープだろうとダイキンだろうとパナソニックだろうと、その中からどれを選んだとしても、
同規格内の比較(=土俵,前提が同じ)である以上、空気清浄の質に差はなく、単純に風量が強いか弱いかだけ
という事です。
論より証拠に、下記は、アイリスオーヤマが、数年前、家電量販店内でデモ動画として流していたものを自身で撮影したものです。
この動画の指摘が優れていると思うのは、
【この動画が優れている点】
動画下の「サーキュレーターなし」の場合、部屋の奥の空気が循環しづらい状況
↓
これが、“日本メーカーはもちろん、ほとんど全ての空気清浄機の実態を示していると言える(シャープ,ダイキン,パナソニックなど)
↓
それを目に見える形で顕にしてくれている
↓
逆に言えば、動画上の「サーキュレーターあり」から分かるように、広い範囲を清浄しようとすれば、どんよりと澱んで重たい室内の空気を撹拌させて、動きやすくする事が大事
要するに、動画下の『サーキュレーターなし』のように、
シャープ,ダイキン,パナソニックなど、世間的によく消費者を惹きつけるメーカー製品を使ったとしても、部屋に置いているだけで、ほとんど仕事をしてくれていない
訳です!
それが目に見えていないので、消費者が“きれいになっている”と思い込まされているだけです!
日本規格の空気清浄機の本体内部は、スカスカで漏れまくり|JIS規格のHEPAフィルターが全く活かせていない
日本規格に則った空気清浄機の能力の低さは、本体内部を見れば明らかです。
下記の写真は、パナソニック加湿空気清浄機『FVXV90』(2022年最上級モデル)の内部です。

説明するまでもなく、見るからに汚いですよね(笑)
手前に、HEPAフィルター(集じんフィルター)があるのに、どうして、こうもフィルター以外の箇所が汚れるかと言うと、
本体とフィルターとの間の密閉性がない、すなわち、フィルター周りがスカスカ
だからです。
本来、本体とフィルターとの間の密閉性を高めると、
結果、消費者にとっては嬉しい事ですが、
そんな密閉性が高い,いわゆる、質が高い空気清浄機を作っては風量が落ちてしまう
↓
要するに、風量だけを求める日本規格の試験では、“低性能扱い”となってしまう
ため、そんな事はやりません。
あくまで、工業製品たるもの、規格内で評価される製品を作っています。
日本規格は、消費者の利益などガン無視です。
先程、説明したように、
【日本規格に則った空気清浄機の評価基準】
風が強ければ強い程、高性能な空気清浄機としての評価を与える
つまり、幾ら、本来あるべき『質』を高めた所で、評価対象には入りません。
したがって、
内部がスカスカの方が空気の流入流出量は多くかつ早くなる
↓
結果、写真のように、“ダダ漏れ”となる
訳です。
そして、その漏れは本体内部に留まらず、もちろん、部屋にも巻き戻されてしまいます。
余談ですが、現場で親しくさせて頂いているパナソニックのエアコン担当のあるベテラン販売員は、
「日本メーカーは、フィルターやモーターなど、パーツごとで見ると高性能だが、完成品としての製品にすると一気に性能が落ちる。(その理由の1つは)隙間が多すぎるんですよ!その辺はダイソンはよっぽどしっかりしていますよ!」
と常々おっしゃっています(笑)
さて、話を戻しますが、
漏れない程度の大きいほこりくらいは集じんフィルターに留まりますが、実は、花粉程度でも余裕で漏らすのが日本メーカーの空気清浄機。
現に、それを立証する動画があります。
文字ではごまかせても、暗室ではボロが出る日本規格の空気清浄機
当然ですが、明るい部屋だと空気の動きは見えません。
逆に、暗い部屋だと空気の動きが見えます。
数年前、主要4社の空気清浄機を暗室に並べ、空気清浄能力の実態を明るみにするCMがありました。
真っ暗の空間では、コントラストで『白煙』の動きが分かる
(=様々なサイズの微粒子を混ぜた液体をスモークマシーンで煙化させたもの)
↓
※空気清浄機が吸い込んだ微粒子をいかに漏らさずに本体内部に密閉できているか?
↓
※あるいは、実は、いかに漏らしてしまっているか?が顕に分かる
30秒で見られますので、どうぞご覧ください。
いかがでしたか?
これが現実です。
シャープ,ダイキン,パナソニックなどの空気清浄機は、本体とフィルターとの間がスキマだらけ
↓
密閉性がないため、花粉程度の汚染物質ですらも漏らしまくる散状
です。
なお、この動画では、
シャープ,ダイキン,パナソニックなどの空気清浄機はこの程度の大きさでも漏らしまくります。
ちなみに、
潰れていないor破裂していない原型を留めた花粉こそ、サイズは概ね1mmの30分の1程度ですが、
都市部の花粉は、粉砕されて1mmの10,000分の1〜1,000分の1程度にまで砕かれる
↓
日本規格の空気清浄機では、花粉の除去にはまともに太刀打ちできません!
あなたは、それでもまだ、こんな実用性の破綻した空気清浄機を使いますか?
あなたが、少しでも、現在、日本メーカーの空気清浄機を買おうと気持ちが傾いていたならば、
【日本メーカーの空気清浄機を求める人の特徴】
✔有名メーカーだから
✔何を買えばいいか分からないから、“日本メーカーにしておこうかな?
✔虚構の安心
✔TVで放送していた,広告で見たから
✔比較サイト売れ筋ランキングで上位だから
✔有名人がSNSでアップしているから
✔赤ちゃん向けの雑誌で紹介しているから
✔親が、友達が使っているから
こうした影響を受けていると疑った方がいいです。
そして、もし、既に日本メーカーの空気清浄機を使っており、かつ、今後はまともな清浄を望むなら、今からでも遅くありません!
是非、そんな空気清浄機は損切りしましょう!
今まで、こうした情報に触れる機会がなかっただけで、大事なのはこれから先です!
さて、次項は、2つ目の規格・米国規格(CADR)です。
米国規格(CADR)|①風量+②『ほこり,タバコの煙,花粉』の除去率を評価

フィルター規格の採用状況は、各社で異なる
当記事の序盤にて掲載していましたが、

フィルター規格並びに空気清浄能力測定に採用する規格は、各社マチマチ!
空気清浄機の清浄能力は、もちろん、
『フィルター+本体』
での全体で決まる訳ですが、
前提のフィルター規格の採用はメーカーによりけりという事です。
製品間の数値の公正を期すならば、フィルター規格も足並みを揃える所ですが、
空気清浄能力の測定に用いる
米国規格では、フィルター規格以上に、『CADR』数値、すなわち、Clean Air Delivery Rate:クリーンエア供給率、“きれいな空気の供給量がいかに高いか否か”で評価する。
言い方を変えれば、
米国規格においては、メーカー間で採用するフィルターの性能差はさほど重要ではない
という事です。
では、その米国規格(CADR)を見ていきましょう。
空気清浄能力の指標・米国規格CADRとは?
日本規格に続き、2つ目の規格は『米国規格(CADR)』です。
米国規格(CADR)とは、
AHAM(米国家電製品協会)が定める規格で、CADR(クリーンエア供給率)が指標
↓
風量+『ほこり,花粉,タバコの煙』の除去率を数値化させたもの
(CleanAir Delivery Rate(=きれいな空気の供給率))の略
です。
『風量を評価する』点では、日本規格と同様ですが、
AHAMでは、
単位風量内の『ほこり,花粉,タバコの煙』に関しては、厳密に除去率を算出
しているため、
単に、“風量だけを評価する”日本規格とは、緻密さが明らかに違います。
この時点で、日本の空気清浄機の方がレベルが低いのが分かります。
具体的には、下記の600ないしは450が最高値。
【CADRの各項目の最高値】
✔タバコの煙→600cfm
✔ほこり→600cfm
✔花粉→450cfm
※1CFM=0.0283㎥/分(後述)
です。
なお、米国を中心に採用されている『ヤードポンド法』に基づく風量の単位が、
日本仕様に換算すると、『1CFM=0.0283㎥/分』。
つまり、
【CADRの各項目の最高値を日本仕様に換算すると…】
✔タバコの煙,ほこり
→600cfm×0.0283=16.98㎥/分
✔花粉
→450cfm×0.0283=12.735㎥/分
これらの除去風量を最高値とし、そのうち、
製品ごとに、どれだけの除去された風量が供給できるか?
を示すのが米国規格。
具体例は、下記の企業です。
これは、『ブルーエア』というメーカーの空気清浄機カタログの一部です。
ブルーエアは、米国規格(=CADR)を採用している筆頭メーカー
です。

見づらいかもしれませんが、
【ページ上段に、各製品ごとのCADR値が掲載】
✔数値が大きい製品程、風量が多く、対象(タバコの煙,ほこり,花粉)の除去率も高い
✔⇄数値が小さい製品程、風量が少なく、対象(タバコの煙,ほこり,花粉)の除去率も低い
という事です。
米国規格の空気清浄機を使いこなすには『大風量』がカギ|だが、日本人の特性や住環境に合わない
米国規格は、
でしたね。
したがって、
“強い風量でガンガン回してナンボ”
という規格理念があり、それがそのまま製品にも表れます。
ブルーエアの製造思想にも通じており、
【ブルーエアの製造思想】
大風量で回すには、大きなファンが必要
↓
大きなファンを搭載するには、大きな筐体が必要
↓
大きなファンの振動に耐えるためには、筐体の頑丈さが重要
↓
したがって、筐体は金属(=スチール)
※主要モデル
との事です。
もっとも理屈は合理的なのですが、これは、日本人や日本の住宅環境にはなかなか受け入れられない思想です。
なぜなら、
✔「音がうるさいのは嫌」
✔「強い風は嫌,うっとうしい」
✔「本体がでかいのは嫌,邪魔」
まぁ、悪く言えば、日本人もわがまま過ぎますが(笑)
逆に言うと、現に、ブルーエアのカタログ数値を見ても分かるように、
本体の筐体,モーター,ファンの大きさによって、風量も除去率もバラバラ
いかにも米国らしいですよね(笑)
要するに、チマチマとした風量でゆっくり稼働させていても、米国規格を指標としている製品の良さは引き出ません。
スピードと質は相反関係|“スピードも質も高い”はありえない!
【スピードと空気清浄の質はトレードオフ】
✔スピードを上げようとしたら、質は落ちる
✔逆に、質を求めようとしたら、スピードは落とさざるをえない
これは、車の運転と同じですよね!

また、道幅が広いと飛ばす事ができるように、
スピード(=風量)を求めた空気清浄機の内部は、“空洞だらけ”
です。
下記の写真は、ブルーエア『フラッグシップモデル』の内部写真です。

驚くほどに、空洞だらけですよね!(笑)
ファンも、換気扇のそれみたいです。
内部がスカスカのため、米国規格でも捕集した微小粒子の密閉率は低い
先の写真を見た通り、内部はスカスカなので、捕集した微小粒子の密閉率は高くありません。
ブルーエアの展示ブースにはこのように書いてありますが、

これは、
単なる“フィルター性能”
です。
現に、フィルターを本体にセッティングすると、
本体とフィルターとの間の密閉性がない、つまり、スカスカのため、汚染物質がめっちゃ漏れる
という事です。
前章の日本規格の所で説明した理屈と同じです。
それに、
『0.1μm(マイクロメートル)までの有害物質を99.97%』
と書いてありますが、
こういうものは体積比で書くため、この場合、実は、0.1μmはほとんど取れていません。
粒子径が大きい汚染物質から順番に除去率を占めていくので、
ウイルスレベルに相当する0.1μmは、実は、99.97%の中には体積比で言うと、ちょっとしか入っていない
という事です。
逆に言うと、それだけ質は高くないので、
強くたくさん回す事が前提で、質(=精度)は、“そのうちある程度高まっていく”事を期待する規格です。
米国規格でも、単位風量あたりの除去率であり、部屋全体の清浄は考慮せず
米国規格でも、除去率は部屋全体ではありません。
先程も出てきましたが、
【CADRの各項目の最高値を日本仕様に換算すると…】
✔タバコの煙,ほこり
→600cfm×0.0283=16.98㎥/分
✔花粉
→450cfm×0.0283=12.735㎥/分
この600cfmや450cfmを最高値とした時の除去率。
つまり、指標の前提は『風量』です。
ちなみに、米国規格には、
『CADR値に基づく推奨フロア面積』
という指標があります。

【CADR値に基づく推奨フロア面積】
✔1時間あたり5回清浄できる最大畳数
✔推奨されるフロア面積(高さ2.4m,広さは非公表)での清浄回数
※CADR値から算出された推奨値
しかし、「この推奨フロア面積以下の部屋で使うといいよ!」というだけで、
この
推奨フロア面積も“風量”から算出した理論値
に過ぎません。
米国規格の製品の排気は、噴水型が一定数を占める|部屋の中心が理想だが日本では難しい
下記の写真は、ブルーエア『3410』の写真です。

『噴水型』の排気とは、僕の造語ですが、
青い矢印の通り、噴水のように上方に風を回す(=排気する)ので、置けるか置けないかは別として、最適なのは部屋の真ん中。
ただし、
日本住宅の限られた床面積や、あるいは、伝統的な家具家電の配置下では、部屋中央付近の動線に置くのはなかなか難しい
ですよね。
結果、部屋の端に追いやられますが、すると、局所的な範囲の清浄に留まってしまいます。
したがって、
“部屋全体の清浄をする事までは、初めから考慮していない構造”
だという事です。
もっとも、それは、
『米国規格を採用しているから』
という理由で説明がつきます。
『cfm』とあったように、
単位風量あたりの清浄率が求められるだけであって、部屋全体の清浄を要請する指標ではない
からです。
このように、『排気方向』を見るだけで、空気清浄機の特性が見えてきます。
米国規格に基づく空気清浄機が最適な場所|パブリックルーム,会議室など
早く回してナンボ、つまり、“質よりも速さ”がウリ
のため、
【米国規格の空気清浄機がマッチする場所】
✔パブリックルーム(学校や会社の『休憩室』,『食堂』など)
✔会議室
が最適です。
不特定多数が出入りする『パブリックルーム』や、あるいは、次の来客のために、“すぐに空気を入れ替えたい”『会議室』等にピッタリ!
逆に、日本人の自宅にはミスマッチです。
「質は多少荒くてもいいから、10分でも15分でも早く回してほしい!」
という人はあまりおらず、
どちらかと言うと、
「10分,15分余分にかかってもいいから、部屋全体をできるだけ質を高く清浄してほしいわ! ずっと部屋に居るのだから!」
という人の方が圧倒的に多く、おそらく、あなたもそうかもしれませんね!
そして、次項は、最後3つ目がダイソンです。
ダイソン空気清浄機|①フィルター規格の欧州規格(EN1822)+自社規格で【フィルター+本体全体】の密閉性を追及。②空気清浄能力測定の自社規格で【部屋全体+ウイルスレベル】の清浄を実現

同じフィルター規格の欧州規格EN1822に則ったブルーエアとダイソン|だが、両者の空気清浄の質の差は明らか
欧州(EU)が策定するフィルター規格が『EN1822』です。
実は、前章のブルーエアも欧州規格のフィルター規格を採用していますが、除去可能な微粒子サイズはかなりの差があります。
| ブルーエア | ダイソン |
| 『1μm〜0.1μmまでの有害物質を99.97%』 | 『0.1μmの微細な粒子を99.95%』 |
| μm=マイクロメートル 1μm(=PM1)=1mmの1,000分の1 0.1μm(=PM0.1)=1mmの10,000分の1 | |
こういうものは体積比で書くため、
ブルーエアの場合、実は、0.1μmはほとんど取れていません!
粒子径が大きい汚染物質から順番に除去率を占めていくので、
ウイルスレベルに相当する0.1μmは、実は、99.97%の中には体積比で言うと、ちょっとしか入っていない
という事です。
一方、同じ欧州規格に則ったフィルターでも、ダイソンは、
『0.1μmの微細な粒子を99.95%』
なんと、0.1μmのみの微細な粒子を99.95%なので、フィルターレベルだけで見ても質の差は明らかです。
除去率編|自社規格TM-100583で【フィルター+本体】での0.1μmの全体除去率を追求し続けているダイソン空気清浄機
空気清浄機で清浄の質を高める観点では、集じんした微粒子(=汚染物質)を漏らしていては意味がありません。
すなわち、いくらフィルターの除去性能が高くとも、フィルターと本体との間の密閉性がないと、本体内部はもちろん、部屋にも漏れ続けるわけです。
それは、
JIS規格の高性能な集じんフィルターを搭載しているにも関わらず、内部にも室内にも漏らしまくっていた日本の空気清浄機の実態
を見たあなたは納得する事でしょう。(参照:前々章)
前章のブルーエアも、内部は空洞だらけでスカスカでしたね!
これらは、質よりも速さを重視していたからです。
しかし、ダイソンは質重視です。
下記の写真のように、

フィルターの周りに『ゴムパッキン』をつけて、本体とフィルターとの間の密閉性を維持しています。(※例えば、TP03など、フィルターではなく本体側にゴムパッキンがあるモデルもある)
そのため、

その結果、
| ダイソン空気清浄機 個々の製品の0.1μmの微粒子の除去率の相違 | |
| 【該当製品】 (現行技術) 空気清浄機 TP12WG TP10WW 加湿機能付き PH03(WSN,BN) PH05WG ヒーター付き HP12WG HP10(WW,BN) | 【該当製品】 左記以外 (旧型技術) |
| フィルターの除去率 『0.1μmの微粒子を99.95%』 | |
| 【フィルター+本体】での0.1μmの微粒子の除去率 99.98% | 【フィルター+本体】での0.1μmの微粒子の除去率 99.88% |
フィルターの周りに『ゴムパッキン』を施していても、
本体全体では、旧型では、フィルター性能よりも0.07%(=7個)余分に漏れてしまう
↓
それだけ、0.1μmの微粒子を密閉除去する事は難しい
事が分かります。
しかし、特筆すべきはこの表の左側の製品です。
旧型時点では、まだ密閉性が甘かった計24箇所の隙間を全て埋め、更に本体内の密閉性を強化。

その結果、
現行技術では、フィルターの除去率(=0.1μmの微粒子を99.95%除去)をも上回る99.98%の除去率を『フィルター+本体』にて実現!
その結果、現行技術のダイソン空気清浄機は、
医療レベルの空気清浄機
と評価されています。
空間全体の清浄能力編|自社規格TM-003711による通称「ポーラーテスト」で均一な清浄を実現

この三階層のうち、一番上のダイソンだけが、
唯一、部屋全体の清浄力を求める規格
で製品開発を行っています。
それを具体的に可視化した試験室が下記です。
ダイソン空気清浄機|製品カタログ
自社規格ですが、追求している清浄力はハンパないです。
【ダイソン社規格が求める空気清浄能力の方向性】
✔一言で言えば『緻密さの追求』
✔ウイルスクラス(※)の超微小粒子状物質のみを用いて、部屋の隅々まで均一に清浄し、いかに漏らさずに捕集・密閉できるか”
(※『ウイルスクラス』とは、通称PM0.1のサイズで1mmの1万分の1)
✔いかに、部屋全体を均一に清浄できるか?
具体的には、下記の試験内容を課します。
【ダイソン社が求める空気清浄能力と自社規格TM-003711の試験方法】
(通称:ポーラーテスト)
☆試験に用いる粉じんサイズと量は、非常にハイレベル
✔物質サイズ
ウイルスレベルの超微小粒子状物質のみ
(※『ウイルスレベル』とは、通称PM0.1のサイズで1mmの10,000分の1)
✔量
10,000個
✔時間
60分間
✔試験空間
27m²(=約16畳)
(実際の住宅環境で機能させるため、広めの空間で実施)
✔検証方法
部屋の四隅と中心、計9か所にセンサーを設置
(空間の端から端までくまなく検証)
ウイルスレベルの超微小粒子状物質が1つでも漏れていたら、そこは畳数に入れません!
まさに、“均一”です。
ダイソン空気清浄機は、その規格の中で最大限の性能評価を確立しようと技術してきた製品です。
そして、そのための評価基準が『部屋全体+ウイルスレベル』です。
このようにして生み出されたダイソン空気清浄機と、
とで、果たしてどれが最も空気清浄の質が高いか、火を見るより明らかですよね?
先程、日本規格の所で見た動画を、今度は“ダイソン”に着目して見てください
下記の動画をダイソン空気清浄機の凄さが分かりますので、
是非、もう一度見てください。
いかがでしたか?
ウイルスと同等サイズのPM0.1クラスすらほとんど密閉してしまう前提で技術していますから、
【ダイソン空気清浄機の圧倒的な密閉性】
それよりも粒子径が大きいハウスダスト(例:花粉,ホコリ,カビ)は1つたりとも漏らさない!
つまり、回せば回す程、どんどん部屋がきれいになっていくわけです。
ダイソン空気清浄機|近年のモデルは、“医療レベル”の空気清浄機と評価
【近年の主要モデルのダイソン空気清浄機の評価】
ウイルスクラスの超微小粒子状物質のみを10,000個用いた60分間の捕集試験において…
『フィルター+本体』での総合除去率が99.98%
↓
捕集ロス率は、僅か0.02%(=2個)
↓
0.05%以下の漏れ(=ロス)に留まり、近年の製品は最高の『医療レベルの空気清浄機』と評価(医療レベルの空気清浄機)
なお、上記の対象機種に該当しない、すなわち、旧技術モデルでも、
と、それでも実用性は必要十分であり、
旧技術モデルでも、圧倒的に、他の日本規格の製品はもちろん、米国規格の製品をも質で凌駕。
なお、動画で見てもらった製品が、その
『フィルター+本体』の総合除去率が99.88%の旧技術製品
ですが、論より証拠、その清浄の質の高さ一目瞭然でしたよね!
少し前の製品でもこのパフォーマンスですから、必ずしも近年の製品でなくとも、実用性の差はありません!
言い方を変えれば、
どの年式のダイソン空気清浄機を買っても、他のどんなメーカーの空気清浄機よりも性能(=空気清浄の質)が高い
ため、今のあなたの目的や懐事情に合わせて選べるのも嬉しい点です。
部屋全体の均一な清浄を求めるべく、風を面で回したダイソン
部屋全体の清浄を求めるために、

写真のように風を出していては、部屋の隅々まで排気が循環しないため、部屋全体の清浄ができません。
なぜなら、
【空気清浄機の吸い込み】
風(排気)を行き渡らせ、空気を攪拌させて気流(空気の流れ,動き)を作って循環させながら、本体に戻って来る空気を吸い込む
からです。
そのため、ダイソン空気清浄機は、排気を面で水平に、“扇風機のように”風を出しているのです。

しかし、これで宣伝をしても抽象的で理解され難いので、CMなどでは、
“扇風機としても”使える
と言っているだけです。
あくまでも主は空気清浄機であり、業界で最も清浄の質が高い空気清浄機です。
【まとめ】ダイソンが最も高性能な理由|①吸い込んだ微粒子を漏らさない,②部屋全体の均一な清浄が可能

くどいかも知れませんが(笑)、

この図が最も大事です。
規格内で最大限の評価を得るべく技術し、そして、その技術を具現化したものが『製品』
である以上、規格の序列がそのまま製品間の優劣となります。
ただ、
「部屋全体を清浄したいし、せっかく買うなら、質が高い清浄を期待したいわ!」
と思うのが消費者心情でしょう。
すると、
“空気清浄機をひとまず買って見るなら、まずはダイソンでしょ!”
となります。
間違っても、日本規格の空気清浄機、つまり、日本メーカーの空気清浄機に手を出してはいけません(笑)
最後に、僕のスタンスを表示して締めます。
僕は、ダイソン空気清浄機が優秀だと言うつもりは全くありません。
ダイソン空気清浄機が優れているのは、それだけの空気清浄能力を課した規格を採用し、その下で技術し続けたから
という事であり、結果として、ダイソン空気清浄機が優秀だという事です!
具体的に、ダイソン空気清浄機の選び方を知りたいあなたへ
「じゃあ、具体的にどのダイソン空気清浄機を選んだらいいの?」
と思うのが自然な事でしょう。
次のステップとして、具体的に選ぶべきダイソン製品を知りたくなったら、
【プロが厳選】ダイソン空気清浄機の選び方│おすすめ機種と理由を解説
に進んでもらうとスマートです。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。












