【2026年版】ここ冷えは本当に涼しい?|“−10℃の冷気” のカラクリを販売員が解説

空気清浄機・扇風機
<strong>エアコンが工事できずここひえに最後の希望を抱く消費者</strong>
エアコンが工事できずここひえに最後の希望を抱く消費者

「エアコンは工事できない!でも、少しでも涼しくしたい!ここひえって、本当に涼しいの⁉︎」

こうした疑問に答えます。

結論から言うと、

“ここひえ” をエアコン代わりとして考えると、かなり痛い目に遭います!

なぜなら、ここ冷えは、部屋を冷やす家電ではなく、

条件次第で、吹き出し口付近僅かな涼感を与える家電”

に近いからです。

なぜなら、ここひえは、

“水の気化熱”

を利用して、吹出口付近を冷たく感じさせる構造だからです。

そして、この “気化” が成立するには、

“乾燥した環境”
(※できるだけ相対湿度が低い事。現実的には少なくとも50%以下)

が必要になります。

つまり、“そもそも水が気化しにくい” 日本の夏の高湿度環境とは、かなり相性が悪い訳です。

では、なぜ毎年、“ここひえ” に惹かれてしまう人が後を絶たないのでしょうか?

以降、その理由を空調の原理から解説していきます。

ここ冷えが毎年売れる理由|“エアコン難民” ほど飛びつきやすいから

ショップジャパン公式

家電量販店の売場にいると、

  • エアコンが工事できない
  • 賃貸で穴開け不可
  • 室外機置き場所なし問題
  • 隠蔽配管で対応不可
  • 修理待ち
  • 工事待ち

など、“エアコンが使いたくても使えない” 様々な事情を抱えた人が来ます。

そして、そうした人ほど、

  • 「工事不要」
  • 「置くだけ」
  • 「冷風」

という言葉に、藁にもすがる最後の希望を持ってしまいます。

実際、売場でも、

<strong>冷風扇の正しい知識を教えてあげたのに怒鳴ってくる消費者</strong>
冷風扇の正しい知識を教えてあげたのに怒鳴ってくる消費者

「でも、“冷風”って書いてあるじゃないか!」

という反応は珍しくありません。

しかし、ここで冷静に考えてほしいのが、

ワタル
ワタル

こんな数千円・工事不要・USB給電レベルの家電で、本当にエアコン代わりになるなら、誰も高いお金を払って工事までしてエアコンなんか付けない!

という事です。

つまり、

“冷風” というネーミング自体が、かなり誤認を生みやすい

訳です。

ここひえの正体|実際は “気化熱” を利用した単なる冷風扇

ここ冷えの正体は、

“気化熱” を利用した単なる冷風扇

です。

例えば、

  • 打ち水
  • 水撒き後のアスファルト
  • 濡れた肌に風が当たる時

などを想像してください。

水が気化する際、周囲の熱を利用するため、“多少ひんやり感じる” 現象が起こります。

ここ冷えも、基本的にはこれと全く同じです。

つまり、

『空気を冷却している』というより、

水の気化を利用して、吹出口付近に涼感を与えている”

に近い訳です。

しかし、日本の夏ではここ冷えは成立しづらい

ここが最重要ポイントです。

そもそも、ここ冷えは、

“水の気化熱” を利用して、涼しく感じさせる構造です。

そして、気化には、

“乾燥した環境”
(※できるだけ相対湿度が低い事。現実的には少なくとも50%以下)

が必要になります。

しかし、日本の真夏は、“高湿度環境” という環境。

つまり、“そもそも水が気化しにくい” 訳です。

その結果、

  • 全く冷えない
  • 「エアコン代わり」を期待していたとすると“騙された”

という状態になりやすい訳です。

つまり、この時点で、

“エアコン代わり” としては、そもそも話が破綻している

訳です。

“−10℃の冷気” の正体

ここ冷えの広告では、

「最大−10℃の冷気」

のような表現があります。

しかし注記を見ると、

  • 室温35.2℃
  • 湿度30%
  • 吹出口0cm

など、“かなり現実離れした条件” で測定されています。

つまり、

“−10℃の冷風が部屋中に広がる” という意味ではありません!

あくまで、“室内温度との差” を表した数値です。

【例えば】
室温35.2℃環境で、吹出口0cm付近が25℃前後になれば、
“室温比−10℃”という表現は成立します

しかし実際には、

  • 湿度30%というかなり乾燥した特殊条件
  • しかも、吹出口0cm
  • 『室内全体』どころか、吹出口肌や顔に密着させて初めて実感する0cm

という、かなり現実離れした測定です。

しかも、日本の真夏で湿度30%という環境はかなり特殊です。

つまり、“エアコンのように部屋全体を冷やす冷気” とは、まるっきり別物です。

逆に言えば、

“ここひえが最も有利に働く条件” を作って測定

している訳です。

更に、僅か50cm離れるだけで、温度差がかなり縮まるデータもあります。

つまり、“顔面付近だけの局所冷感” に近い訳です。

しかし、そもそも、ここひえを買う人の大半は、

“吹出口0cmの顔面接触距離で使わないと効果を感じない家電”

などとは思っていません。

普通は、

  • デスク脇
  • ベッド横
  • 少し離した位置

など、“一般的な家電距離” で使います。

その結果、

<strong>ここひえに騙されたと泣き喚く消費者</strong>
ここひえに騙されたと泣き喚く消費者

「あれ?全然涼しくない…騙された‼️」

となる人が続出する訳です。

なぜ“ここ冷え”は毎年売れてしまうのか?|通販マーケティングの構造

なお、「ここひえ」は、

ショップジャパン(オークローンマーケティング)が輸入販売している商品

です。

ショップジャパンは、

  • テレビ通販
  • 実演販売
  • 「簡単」
  • 「置くだけ」
  • 「今だけ」
  • 「すぐ快適」

といった、“直感的に欲しくなる見せ方” を非常に得意としています。

特に、ここひえ系は、

  • 「エアコンが使えない」
  • 「今すぐ何とかしたい」

という、“困っている人の心理” に非常に付け込みやすい構造です。

しかし一方で、

  • 消費者庁
  • 国民生活センター

などでも、

出てくる風が冷たく感じられない卓上型冷風扇(相談解決のためのテストからNo.172)

  • 「室内の温度や湿度を調整するエアコンとは冷却原理が異なり、同様な体感とはなりません。」

といった趣旨の注意喚起が行われています。

実際、ここひえ系の商品は、

  • 「−10℃」
  • 「冷却」
  • 「パワフル」

など、非常に強い言葉を使います。

しかし注記を見ると、

  • 吹出口0cm
  • 湿度30%
  • 室温35℃
  • 室温比

など、“かなり現実離れした条件” の話です。

つまり、“部屋そのものを冷やせる” という意味ではありません。

まるで、

「できます!できます!」と言う割に、具体的に聞かれると急に曖昧になる就活の自己PR

みたいな構造ですね(笑)

「冷風」と言っておきながら、比較対象はなぜか “扇風機”

ここ冷え系の広告で面白いのが、

“エアコンっぽく見せる” 一方で、

実際の比較対象は、“扇風機”

にしている事です。

つまり、

  • 期待させる時だけエアコン
  • 都合が悪くなると扇風機比較

という卑怯な構図です。

しかも、ここひえは、たかが最大10W程度のUSB給電家電。

当然、消費電力が低いのは当たり前です。

しかし、

ワタル
ワタル

“部屋を冷やせるエアコン” と、“局所送風しかできないUSB家電” を並べて電気代比較するのはかなり不公平だし、困っている人に良心なく付け込んでいる

と言えるでしょう。

そもそも、ここひえが活躍できる場面はほとんどない

ここは非常に皮肉なポイントです。

そもそも、ここひえが比較的成立しやすいのは、

『高温・低湿度』
(※できるだけ相対湿度が低い事。現実的には少なくとも50%以下)

という環境です。

しかし逆に言えば、そのような乾いた暑さなら、

普通の扇風機だけでも十分快適

なケースが大半です。

つまり、ここひえは、

  • 本当に必要な時・肝心な時に役立たず
  • 用無しの状況では “多少は” 仕事をする

という、かなり矛盾した使えない家電です。

つまり、ここ冷えは、

“ここ冷えだからこそ快適” と言えるシーンが、実はほとんどありません!

なぜなら、

  • 冷房が必要な真夏
    → 高湿度で気化しにくい
  • 乾燥(湿度が低め)環境
    → 普通の扇風機の方が何倍も強風で快適

という構図だからです。

しかも、ここひえは “たかが10W程度” のUSB家電レベルの出力。

正直、

ワタル
ワタル

同じ10W前後なら、ハンディファンや卓上扇風機を自分に向けた方が、何倍も風量が強く涼しい

ケースが大半でしょう🤣

しかも、ここひえの涼感は、“吹出口付近だけの一時的な局所冷感” に近いものです。

正直、

「それなら冷感スプレーの方が、まだ持続的に涼しい」

と感じる人も少なくないでしょう。

少なくとも、

  • 部屋全体を冷やせる訳ではなく
  • 強力な送風がある訳でもなく
  • 持続的な冷却能力もない

ため、“エアコン代わり”というのは幻想だったという訳です。

しかも、水を使う以上、不衛生問題まで抱える

alt="冷風扇を利用し部屋がカビたイメージ写真"

ここひえ系は、

  • 水タンク
  • 湿ったフィルター
  • ほこりの巻き込み
    ファンで風を取り込む)

を抱える以上、カビ問題は不可避です。

しかも、多くは細かな分解清掃が難しく、マメさが続くのも最初のうちだけで、

  • 溜めた水が腐り雑菌が繁殖
  • 内部がほこりまみれになる
  • 管理面倒でその後放置
  • 気づけばカビ臭くすぐさま廃棄

という状態になりやすいです。

つまり、真夏の高音多湿の室内で、水なんか入れて置いておけば、

買ってすぐに、

期待ほど冷えないのに、水とカビ管理だけは増えていく卓上扇風機”

のような状態になってしまうケースが大半で、管理コストが重くのしかかります。

【結論】ここ冷えは “日本の夏対策” としてはかなり厳しい

ちなみに、個人的に覚えているのが、

ここひえ系が流行る以前、深夜通販では、

  • “北欧で大ヒット”
  • “工事不要のポータブルクーラー”

などとして、小型冷風扇系の商品が何度も宣伝されていました。

実際、ヨーロッパ(北欧を含む)では、

  • 日本ほど高湿度ではない
  • 壁掛けエアコン文化が弱い
  • 簡易冷房需要が一定ある

など、日本とは事情が大きく異なります。

そのため、乾燥した地域では、“気化冷却” が比較的成立しやすい環境だった可能性はあります。

しかし、日本は、“高湿度” という、気化冷却にとってかなり不利な環境です。

つまり、

“海外で成立したものを、気象条件が全く違う日本へそのまま持ち込んでも成立しづらい”

という訳です。

特に、ここひえ系は、

  • “工事不要”
  • “冷風”
  • “エアコンっぽさ”

だけが先行し、実際の冷却構造や使用条件が十分理解されないまま広がってしまった印象があります。

確かにそれもそうですが、

これだけ、炎上と消費者庁や国民生活センターの指摘が繰り返されてきた歴史を振り返ると、この辺りを消費者に理解させぬまま販売してきた “ショップジャパンに一番の非がある” のは言うまでもありません。

このように、ここひえは、『冷風』という言葉で期待を持たれやすい家電です。

しかし実際には、

  • 日本の高湿度環境では気化しにくい
  • 部屋全体は端から冷えない
  • 仮に気化して一時的な局所冷感を得ても、湿度は容赦なく上がる
  • それは “真夏に加湿器” という状況で不快感が長時間続く
  • カビ・不衛生問題に常時悩み、管理コストが嵩む

など、“日本の夏対策”として、湿度を高めてしまうのは本来やるべきではないアプローチです。

だからこそ、

“冷風” という名前だけで安易に飛びつかない事

が大切です。

そして、

ワタル
ワタル

僕は、“今後、日本の夏を過ごす上で、冷風扇という選択肢そのものを無くしていく

くらいの考え方が、本来は筋だと強く感じています。