「気化式加湿器のデメリットって何だろう?」
こういった疑問に答えます。
- 三大加湿方式の1つ、気化式のデメリットが分かる
- 加湿空気清浄機の加湿方式はほぼ全て『気化式』のため、検討者には大いに参考になる
- 自分の部屋が、気化式加湿器のデメリットに抵触しないかの判断がつく
- 気化式加湿器のデメリットの逆をいけば、加湿器選びが優位になる
- 空気清浄機,加湿器,除湿機など空調家電のエキスパート
- 現在も、空調家電販売の第一線で活躍中
- “空気” が大好きで、休日でも勉強や追求に余念がない
- 根が “健康オタク” でもあるため、「空調家電は健康に直結する」と一貫して主張し、衛生的に配慮のない製品には「使う価値がない」と厳しく意義を唱える
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気化式加湿器のデメリット|理解しておく事が多く扱いが難しい!
まず、先に『気化式加湿器のデメリット』を一覧でまとめて示しておきます。
- 室内環境の変化に著しく弱い
- 寝室には全く向かない
- 絶望的なパワー不足
- パワーを高めようとすると、その分、動作音を許容せざるを得ない
- 排気(=出てくる風)の温度が相対的に下がる
- 排気(=出てくる風)を鬱陶しがる人には全く向かない
- メンテナンスが面倒|例外は1機種
- 誰が使っても、遅かれ早かれ内部がカビだらけになる|例外は⑦の例外機種と同様
デメリットが多過ぎて、説明するのも大変です(笑)
では、1つずつ見ていきましょう。
気化式加湿器のデメリット1)室内環境の変化に著しく弱い
部屋干しを想像してください。
夏は割と短時間で乾くが、冬は丸一日干していてもなかなか乾かない事も珍しくないですよね。
このように、
気化式は部屋干しと同じ原理のため、室温が低いとほとんど役に立ちません!
これは、気化式における最大のデメリット!
です。
特に、部屋干しがまともに乾かないような室内環境では、原理が同じのため気化式は全く役立ちません。
加湿器を使うのは主に冬のため、
室温が低い,寒いと加湿力を失う事は致命傷!
なお、加湿器は、一般社団法人・日本電機工業会の加湿器の規格『JEM1426』に則り、
の条件下で製品テストしています。
製品テストは『製品能力が最も発揮できる理想的な環境』でテストするため、
ここから考えると、
『室温20℃以上・湿度30%以下』
という事です。
しかし、逆に、
室温がこれよりも下がっていったり、あるいは、湿度が上がっていったりするにつれ、どんどん加湿能力が落ちていく
事も特徴です。
『湿度が上がっていくにつれ加湿能力が落ちる』というのは、
を想像してみると、なかな乾かないですよね!
このように、加湿能力を発揮できる幅が非常に狭いのが、気化式加湿器の最大のデメリットです。
気化式加湿器のデメリット2)寝室には全く向かない
デメリット1と連動した話です。
あなたは、就寝時に暖房をつけますか?
「寝る時は、乾燥したくないから暖房を消すわ!」
という人が比較的多い印象です。
確かに、「乾燥したくないから暖房をつけない」という考え方ももっともですが、
【そもそも…】
速やかな入眠を考える場合、冬だからといって暖房を入れて眠ろうとするのは愚の骨頂です!
寝室の室温を低くしておく事で、肺が冷え深部体温が下がり、結果、入眠しやすくなるのです。
逆に言えば、肺が温まったままだと寝つきが悪くなります。
根が健康オタクのため、少し、睡眠の話にそれましたが(笑)
いずれにしても、理由がどうであれ、
気温の低い加湿シーズンの就寝時に暖房をつけないという事は、夜中ともなれば、ほぼ室温は20度を下回るため、就寝時に気化式加湿器は全く役に立ちません!
また、後に出てきますが、寝室では気化式加湿器が向かない理由は『他にも2つ』あり、
それが、
- 動作音
→デメリット4で解説 - 排気(=出てくる風)
→デメリット5,6で解説
です。
気化式加湿器のデメリット3)絶望的なパワー不足
これも、デメリット1と連動しますが、そもそも、室内環境の変化に著しく弱いという事は、
室内環境の変化に著しく弱い=絶望的なパワー不足
だという事です。
仮にもパワーがあったならば、そもそも、室内環境の変化にはびくともしないはずです。
これは、対比になりますが、
スチーム式だと、室内環境に一切左右されず、着実に湿度を上げる事が可能
です。
それが可能なのも、室内環境に左右されない圧倒的なパワーを持っているからです。
しかし、気化式加湿器の場合、
室内環境の変化に著しく弱い=絶望的なパワー不足
と言えてしまう訳です。
そもそも、気化式加湿器と言えば、室内干しの洗濯物に風を当てる様を電化製品化した構造ですが、
部屋干しに扇風機やサーキュレーターの風を当てていたからと言って、そんなすぐには乾かないですよね!
つまり、気化式加湿器には、短時間で湿度を上げる,蒸発させる能力は元からありません。
室温が上がればそこそこ機能する、逆に、下がればほとんど役に立たない!
言わば、“自然任せ”の加湿方式です。
気化式加湿器のデメリット4)パワーを高めようとすると、その分、動作音を許容せざるを得ない
室内環境の室温や湿度に抗って、強制的に加湿効率を高めようとすると『設定風量』を高める事になります。
当然、濡れた部屋干しにチョロチョした弱風を当てるよりも、強風を当てた方が蒸発が促されます。
しかし、
風量と動作音は『相関関係』にある
と理解している人は意外と少ないです。
風量に比例して、当然、動作音は大きくなります。「風量の恩恵は得たいのに、動作音が大きくなるのは嫌」というのは、構造上あり得ません。風量と動作音はトレードオフです!
動作音の許容度は、人によってまちまちですが、
- 設定風量を上げる
↓
加湿効率が高まりやすくなる
↓
その分…
※動作音も大きくなる
※風の煩わしさも増える
(これは、トレードオフで許容すべき事!)
逆に… - 設定風量を下げる
↓
その分、加湿効率が上がりにくくなる
↓
しかし…
☆動作音はその分小さくなる
☆同じく風の煩わしさも和らぐ
という事を理解しておく必要があります。
この点でも、やはり、気化式加湿器は寝室では向きません。
音が大きくなると、寝られませんからね(笑)
- 室温が20℃を下回る
- 睡眠を妨げない程度の弱い風量設定
では、単に動いているだけです。
気化式加湿器のデメリット5)排気(=出てくる風)の温度が相対的に下がる
中学の理科で勉強したのを覚えているかと思いますが、
です。
しかし、
気化式加湿器は、気化(=蒸発)に必要な『熱』を生む構造をしていません!
図に書いたように、
- 打ち水
- 冷風扇
と全く同じ原理です。
排気の温度は『室温−2℃』程度の温度ですが、人によっては、あるいは、置き場所によっては、肌寒さを感じる事があります。
気化式加湿器のデメリット6)排気(=出てくる風)を鬱陶しがる人には全く向かない
風を取り込む方式であり、風の利用する以上仕方ない事ですが、風は必ず出ます。
しかし、
「風なんか出たら、鬱陶しいわ!」
と言う人もいるでしょうから、何にでも言える事ですが『相性』があると思います。
先程、動作音の所で説明しましたが、
- 設定風量を上げる
↓
加湿効率が高まりやすくなる
↓
その分…
※動作音も大きくなる
※風の煩わしさも増える
(これは、トレードオフで許容すべき事!)
逆に… - 設定風量を下げる
↓
その分、加湿効率が上がりにくくなる
↓
しかし…
☆動作音はその分小さくなる
☆同じく風の煩わしさも和らぐ
という道理を理解しておくなくては、購入後に後悔知るのが目に見えています。
気化式加湿器のデメリット7)メンテナンスが面倒|例外は1機種
上記写真を見るだけで嫌気が指す人もいるでしょうね!(笑)
この画像は、『加湿空気清浄機』の加湿パーツの掃除シーンですが、空気清浄のない『単体の気化式加湿器』でもやる事は全く同じです。
要するに、
- 水タンク
- 加湿トレイ
- 加湿フィルター
の掃除がメイン。
個々のパーツが大きかったり、あるいは、つけ置きをする場合もあるため、流しのシンクではスペースが足りず、浴室の洗い場で掃除をする人が多い!
大掃除さながらですよね!
なお、水タンクと加湿トレイの掃除は『毎日』洗います。
濁してはっきり言わない日本メーカーの掲示物や取扱説明書通りに、『2週間〜1ヶ月に1回』程度の頻度でしか掃除をやらないと、すぐに水から雑菌が繁殖
します。
あまりはっきり書くと、消費者が
「気化式加湿器の掃除、超〜めんどくせーな!」
と思って購入を避けかねないため、緩く書いている悪しき慣習です。
加湿フィルターに付着した『カルキ』の除去が一筋縄ではいかない
です。
加湿フィルターが、事実上、水を濾過して水分だけを蒸発させているため、フィルターにミネラル分が石化して堆積していきます。
カルキには『クエン酸』と言われますが、これは、カルキが『アルカリ性』の性質を持っているため、
逆の『酸性』の性質を持つクエン酸で中和させ汚れを落としやすくしようとするアプローチです。
濁してはっきり言わない日本メーカーの掲示物や取扱説明書通りに、『2週間〜1ヶ月に1回』程度の頻度でしか掃除をやらないと、カルキの堆積が目立ち、ガビガビになり始めます!
これも同じく、あまりはっきり書くと、消費者が「めんどくせえ!」と思って購入を避けかねないため、緩く書いている悪しき慣習です。
カルキが堆積してガビガビになってきてからやり始めたら、非常に大変です。
例外の1機種はダイソン加湿空気清浄機PHシリーズ|この加湿洗浄工程を『60分の自動洗浄化』させている
自動洗浄を開始するための準備と終了後のすすぎをやるだけで、肝心で厄介な加湿パーツの洗浄は自動でやってくれます。
なんと、面倒な加湿フィルターの洗浄も自動です!
気化式加湿器のデメリット8)誰が使っても、遅かれ早かれ内部がカビだらけ|例外は1機種
残念な事実ですが、
「衛生的に加湿したい」と考えた時、気化式加湿器では(例外の1機種を除き)それが全く実現できません!
どのメーカーのどれを使っても、全て、“カビの悩み”がつきまといます。
これは、もう気化式の構造的な問題です。
理由の要点を列挙すると、
- 加湿に用いる水を気休め程度の除菌しかしていない
→水が汚染され、雑菌が繁殖し始める - 本体に取り込まれた空気中の汚染物質が加湿部に容易に達してしまう
→ほこりを取り除くフィルターはペラペラのエアフィルター1枚しかない - 【加湿トレーの収納部〜風路】が一切掃除ができない
→風路がカビるのは時間の問題
ちなみに、エアフィルターとは、下の写真のものですが、
とにかくペラペラで、フィルターというよりシート。
肉眼でも穴が見えるくらいスカスカ。
これしかほこりを取り除くフィルターがないので、ほとんどのハウスダストは本体内に侵入
してしまいます!
気化式加湿器ユーザーの多くは、
「加湿フィルターを買い替えたのに、カビ臭いにおいが直らないわ!」
と悩んでいます。
しかし、この事例のように、
『加湿フィルター』を買い替えたくらいでは無駄で、なぜなら、その先の風路にまでカビの繁殖は転移しているから
です。
そのため、もちろん、使えば使う程、部屋にもカビがばら撒かれます。
ここで、『加湿器を買う,使う目的』を今一度考えましょう。
あなたは、自分や家族が風邪をひかないように、その手段として、加湿器を買う、あるいは使おうとしているんですよね?
それなのに、カビが発生し続けるのがあらかじめ分かっている製品に手を出しますか?
加湿空気清浄機ですらカビだらけに!|空気清浄なしの単体気化式加湿器が、カビだらけになるのは当然!
先程、
空気清浄なしの単体気化式加湿器は、取り込んだ空気のほこりを取り除くフィルターがペラペラのエアフィルターしかない!
と説明しました。
一方、加湿空気清浄機の加湿機能も構造は単体気化式加湿器と同じですが、
取り込んだ空気中のほこりをガッツリと取り除こうとしているのが加湿空気清浄機
(加えて『脱臭』や『化学物質の除去』もするし、製品によっては『化学物質の分解』までするモデルも)
しかし、その加湿空気清浄機ですら、本体内部はカビだらけになる事が避けられません!
したがって、空気清浄なしの単体気化式加湿器は、衛生面的に論外!という事です。
P.S.唯一本体内部をカビさせず、いつまでも衛生的に使い続けられる気化式加湿器
“加湿フィルターの洗浄を自動でやってくれる”と紹介したダイソン加湿空気清浄機PHシリーズなら、本体内部がカビず、いつまでも衛生的に使い続けられます!
【まとめ】気化式加湿器を選択するなら、衛生的な継続利用ができるダイソン加湿空気清浄機PHシリーズを選ぼう
では、ここまでの内容をリストで振り返りましょう。
- 室内環境の変化に著しく弱い
- 寝室には全く向かない
- 絶望的な能力不足
- パワーを高めようとすると、その分、動作音を許容せざるを得ない
- 排気(=出てくる風)の温度が相対的に下がる
- 排気(=出てくる風)を鬱陶しがる人には全く向かない
- メンテナンスがかなり面倒
例外は1機種
『ダイソン加湿空気清浄機/PHシリーズ』 - 誰が使っても、遅かれ早かれ内部がカビだらけになる
例外は1機種
『ダイソン加湿空気清浄機/PHシリーズ』
デメリットに特化した記事構成のため、的を絞りはっきりと解説してきました。
デメリットが多く見受けられますが、それでも依然、気化式加湿器の需要は高いのも事実です。
P.S.気化式加湿器のメリットの詳説はこちら
こうして、
デメリットがはっきりと分かると、その逆をいけば失敗しないので、前向きに捉えてもらえると幸いです!
例えば、
「寝室には全く向かない」と言っているのに、“寝室にどれを置こうかなぁ”というのは墓穴を掘る行為ですよ(笑)
ただ、いずれにしても気化式加湿器を選択する運びとなったならば、『ダイソン加湿空気清浄機/PHシリーズ』一択になります。
僕も、現に愛用中です!
もう、理由を書く必要もないかもしれませんが、これ(=ダイソン加湿空気清浄機/PHシリーズ)以外の気化式加湿器では部屋がカビだらけになるからです!
「加湿ができたら、部屋がカビだらけになっても構わないよ!」
という人はいないでしょう(笑)
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。