ダイソン空気清浄機の電気代を高いと言う人|電気代と製品の勉強を!

目次

ダイソン空気清浄機のHot&Coolに対する『4つの勘違い』

ダイソンのHot&Coolを使っている人、あるいは、購入を検討している人は、4つの勘違いをしています。

その『4つの勘違い』とは製品の理解です。

その4つの勘違いのほとんどが、余計な電気代膨張へと繋がっているため、至急、認識を改める必要があります!

その『4つの勘違い』とはこちらです。

ダイソン空気清浄機のHot&Cool『4つの勘違い』
  • coolとhotを分けて考えずに、一括りにダイソンの電気代は高いと思い込んでいる
  • 設定温度を上げれば上げる程、排出される温風の温度が高くなると思い込んでいる
  • 扇風機モード(=cool)だけだと、冬は使えず、Hot&Coolを買わないと1年中使えないと思い込んでいる
  • 夏は扇風機、冬はヒーターとして使おうと決めつけている

では、1つずつ順に解説していきます。

①ダイソン空気清浄機の電気代は、coolとhotを分けて考えなければならない

販売現場に立っていると、毎日必ず聞かれる質問がこちらです。

ダイソン空気清浄機の特徴を勘違いしている消費者

ダイソン空気清浄機のHot&Coolが欲しいけど、電気代が高いですよね?」

と尋ねられます。

そこで、

「お客様、まず、ヒーターモードと扇風機モードとで電気代が大きく違うという事はご存知ですか?

おっしゃるように、ヒーターの電気代はそれなりにかかりますが、扇風機モードだと風量最大で1時間稼働しても、電気代は僅か1円程度ですよ!」

と回答すると、

扇風機モードですら、電気代が高いと思い込んでいた消費者

えっ!? そうなんですか!?」

というように、ヒーターモードと扇風機モードとで電気代が大きく違うという認識をされていない人も少なくありません。

HP07という製品で言うならば、

【HP07のW(ワット)数のモードによる違い】
【空気清浄+扇風機モード】6〜40W
【空気清浄+ヒーターモード】1,400W

というように、必要とするW数、つまりエネルギー量が明らかに違います。

数値差で言うと、最大35倍もの差がある!(∵1,400÷40)

これを、具体的に稼働時間を踏まえて比較してみると、以下のようになります。

例)ダイソン空気清浄機/HP07を扇風機モードで稼働させた場合
W数
最大40W
料金単価
37.2円/kWh
(税込)
(自分の場合)
【稼働時間】
1時間稼働させた場合:1.48円(税込)
(40÷1,000×1×37.2)
3時間稼働させた場合:4.46円(税込)
(40÷1,000×3×37.2)
8時間稼働させた場合:11.9円(税込)
(40÷1,000×8×37.2)

一方、下記はヒーターモードで稼働させた場合です。

例)ダイソン空気清浄機/HP07をヒーターモードで稼働させた場合
W数
1,400W
料金単価
37.2円/kWh
(税込)
(自分の場合)
【稼働時間】
1時間稼働させた場合:52.0円(税込)
(1,400÷1,000×1×37.2)
3時間稼働させた場合:156.2円(税込)
(1,400÷1,000×3×37.2)
8時間稼働させた場合:416.6円(税込)
(1,400÷1,000×8×37.2)

いかがですか?

断然の差が出ますよね!

くれぐれも、ヒーターが高いという事ではなく、小一時間で最大10畳を温めうる能力の熱量は、それなりに必要だという事!
それに、昨今の電気代高騰が起こるよりも前の電気代と、感覚的にどうしても比較してしまうので、高く映るのは仕方ありません!

ところで、確かにヒーターモードだと上記のような電気代がかかりますが、

しかし、だからと言って、

オンペース(=このままのペース)でかかり続けるか

と言うと、必ずしもそうではありません。

なぜなら、

ダイソンのヒーターモードには、自動温度制御機能があるからです!

よって、次はその解説です。

②設定温度をいくら上げても、排出される温風の温度は変わらない

ダイソン空気清浄機のヒーターは、温度設定が37段階(1〜37)可能です。

しかし、この数値を高めれば程、出力される温風の温度が上がるかというと、実は全く変わりません。

なぜなら、ダイソン空気清浄機のヒーターの消費電力は、機種により2パターンに分かれますが、

ダイソン空気清浄機のヒーター機能の消費電力
  • 1,400Wの製品
  • 1,200Wの製品

この数値は、どんな利用をしても一律で変わらないからです。

もし、設定温度を上げれば上げる程、排出される温風の温度も上がるならば

W数も、

○W〜○W

という可変の形でカタログ等に書きますが、そうではありません。

では、この温度設定とは何なのか?

答えはこうです!

非常に重要!!

設定温度とは、着地してほしい部屋の『ゴール温度』を幾つにするか?を自分で指示するもの

分かりますか?

例えば…

仮に、室温17度の時に室温25度まで高めて欲しければ、温度設定を25度にする

という事です。

エアコンと同じですよね!

そう考えると、

室温ですから温度設定を30度にする必要はないし、ましてや最大の37度にまで上げる目的もないはず!37度って、人間の発熱温度ですからね(笑)

製品としてはそこまでの設定ができる、という事。

しかし、そもそも、37度に設定したところで、

省エネ性能に優れていない部屋や『規定の適用床面積』を超える部屋で使う場合まず37度に達する事はありません!

すると、

一向に温度制御に入らずいつまでも稼働し続ける
    
結果、稼働時間が長くなってしまう


その挙げ句、

ダイソン空気清浄機のヒーターの仕組みを理解しないまま使った人

電気代が高すぎる!」

と嘆くオチです。

そうならないために、よく製品を理解してから使いましょう!

設定温度に達するとヒーター稼働が停止|その後は、設定温度を維持するためだけに稼働

ダイソン空気清浄機・ヒーター機能の稼働イメージ

先ほど説明した設定温度を意識して適正な温度設定をすると、

グラフのように、

ヒーター稼働時間は最小限!
  • 設定温度に達するまで
  • 設定温度を下回り始め、再び設定温度に達するまで

だけヒーターが稼働します。

逆に言えば、

例えば…
  • 25度設定の時、25度が保たれている間
    ヒーターは停止するため、ヒーターの電気代はかからない!
    (言わば、“アイドリング状態”)
  • 稼働時間が長くならないように配慮
  • 一定温度が快適に保てるように配慮

という事です。

③ダイソン製品の主目的は『空気清浄機』|ヒーターがなかろうと年中使える!

扇風機モードの意味を完全に誤解している消費者

「扇風機モード(=cool)だけだと冬は使えないから、Hot&Coolでないと1年中使えないわよね?」

と言う人が後を絶ちません。

写真のように、シャープやパナソニックなどの空気清浄機も、上や手前に風を出していますよね?

その風を、

空気清浄機が出す風

出す動作→排気
出る風→送風

と言いますが、

それは、ダイソン空気清浄機も全く同じ!

ダイソン空気清浄機の原理

ダイソン以外の空気清浄機で言う『排気』を面で水平に出しているから、

『“扇風機としても使える”空気清浄機』

と言っているだけです。

吸い込んで清浄した風を水平にかつ回転させながら出しているので、扇風機っぽいですよね?

したがって、この風は、

シャープ,ダイキン,パナソニックなどの空気清浄機が出している風と役割は同じ

なぜなら、空気清浄機の一動作の排気を『扇風機』と言っているだけ!

つまり、

電源を入れたら、必ず空気清浄をする!!

吸い込んで清浄した風を
『扇風機』と呼んでいる送風で排気するか、それとも、『ヒーター』として排気するのか?
    ↓
空気清浄機,扇風機,ヒーターが別個に動くわけではない!
    
電源を入れた以上、必ず風は出る!
    
その風を『送風』として出すのか『ヒーター』として出すのかだけの話

という事です。

しっくり来ましたか?

ダイソン以外の空気清浄機を「ヒーターがないから夏しか使えない!」と言わないですよね?

シャープ,ダイキン,パナソニックなどの空気清浄機を見て、夏しか使えない!」と言わない事と同じ。

したがって、ダイソン空気清浄機も、ヒーターが無かろうと一年中使えるわけです。

まだ、イマイチしっくり来ていない消費者

それは分かったけど、それでも冬は寒いんじゃないですか?

という疑問が湧くと思いますが、ほとんどの場合寒くありません。

次は、その話です。

ダイソン空気清浄機の『cool』でも冬に寒くない理由|室内の空気の熱ごと吸い込み、排気、部屋中に循環させるから

先ほど、上の図であったように、

空気清浄機の3ステップ

①吸い込み→②清浄→③排気

排気が③番目です。

つまり、いきなり風を出すのではなく、室内の空気を吸い込んだ後です。

暖房をつける時期だと、自ずと、部屋に暖房からもたらされた『熱』があります。

ダイソン空気清浄機が部屋全体に生み出す均一な気流により、部屋の滞留した温度差のある空気を攪拌しながら、吸い込みと排気を繰り返すため、

出てくる排気の温度感は、”部屋の温度に準じたもの

となります。

すなわち、

吸い込んで出すため、部屋の熱量相当の風が出る
  • 暖房で、部屋に熱がもたらされていれば…
    暖かい
  • 暖房をつけず部屋が寒ければ…
    当然寒い(笑)

なお、2つ目の暖房をつけず部屋が寒ければ→当然寒いは、ダイソンの空気清浄機だけの話ではありません!

他の空気清浄機でも一緒です。

"サーキュレーター"以上に空気が回るため、メイン暖房とcoolを併用するとかえって節電に

サーキュレーターは本体を基点として、そこから室内の空気を攪拌したり、あるいは通すのが主ですが、

ダイソン空気清浄機の場合、単に攪拌するだけでなく、

ダイソン空気清浄機の循環の凄さ
  • 360度全面から吸い込む
    (=本体側に引き込む)
  • 気流を何倍にも増幅させて循環(※)
  • 気流を部屋全体に均一に届ける
    (※下記『エアマルチプライアーテクノロジー』解説参照)

という複数動作の掛け合わせによる循環が可能。

特に、

攪拌(=回す)
吸い込む(=本体側に引き込む)

という逆の動きが同時にできるため、それだけでも、サーキュレーター以上に空気が回ります。

さらに、その循環量は『エアマルチプライアーテクノロジー』という技術によって何倍にも増幅されています。

気流を何倍にも増幅させる『エアマルチプライアーテクノロジー』とは?

エアマルチプライアーテクノロジー

ダイソン空調製品の上部は『リング状の輪っか』になっています。

よく、当製品を見慣れていない消費者からは、

ダイソン空調製品を初めて見た人

どうして、後ろが空いているんですか?」
意味があるんですか?」

と尋ねられます。

実は、この後ろが開いている事こそ、ダイソン製品の核心です。

製品が直接出す風は、輪っかの狭く細いスリット(=切れ込み)部分から出していますが、細いスリット部分から勢いよく気流を吹き出す際に『周りの風を巻き込むことによって気流が増す』という原理を利用

これが、「エアマルチプライアーテクノロジー」

したがって、サーキュレーターの比ではないくらい空気が動きます。

当項③の内容をまとめると、

【まとめ】当項③の内容
  • 単に、エアコン暖房などの温度を上げるよりも、ダイソン空気清浄機のcool(=扇風機,送風)を併用ししっかり回す
    →その方が、結果として暖房効果が高まる
  • エアコン暖房などの設定温度を少し下げたとしても、ダイソンのcoolでの循環により、エアコン単体よりも体感温度が高まる
  • cool(=扇風機,送風)の電気代は、昨今の電気代高騰の中でも、最大でも僅か1時間1円程度
    →併用した方がかえって電気代が安くなる

という事が言えます。

④「夏は扇風機,冬はヒーターとして使う」という意識では短絡的すぎる

前項③を読んで分かったと思いますが、冬でもほとんどのシチュエーションでは、cool(=扇風機,送風)でいいわけです。

また、『①coolとhotの電気代比較』で分かったように、

そもそも、冬の間ずっとhotだと電気代が相当高くなります!
(∵稼働時間が非常に長くなるため)

ダイソンの電気代が高い!」と喚く人は、大抵これが主たる原因です!

したがって、今後は、

製品理解,電気料金事情を踏まえたHot&Coolの賢い利用
  • 【1年の大半の基本モード】
    cool(=扇風機,送風)モード
  • 【coolでは支障がある,あるいは,hotの方が便利な時だけ
    hot(ヒーター)モード

このように考えるといいです。

なぜなら、ダイソンも空気清浄機ですから、他のメーカーと同じく、基本は送風モードでいいのです。

では、

cool(=扇風機,送風)モードだと支障がある,あるいは,hotモードである方が便利な時とは、どんな時か?”

それは、次の4場面です。

hotモードが活躍するのは4場面だけ

その4場面は下記の通りです。

hotモードが活躍する4場面
  • 【一時的】
    ☆エアコンなどのメイン暖房が暖まり始めるまで
  • 【一時的】
    ☆朝出かけるまでの短時間
    (エアコンなどのメイン暖房をつけず)
  • 【補熱】
    ☆メイン暖房が及びづらい自分周り
    ☆メイン暖房だけでは足りない
  • 【移動】
    ☆脱衣所(ヒートショック対策)
    ☆暖房がない部屋へ移動させての一時利用

こうした場面では、Hot&Coolのhotは非常に便利

キーワードは、“ちょこちょこ”使うイメージ!

結果、それが稼働時間をグッと抑える事にも繋がるため、電気代にもそれ程までは反映されません。

逆に言えば、

それら以外の場面では…
  • エアコンなどのメイン暖房で暖められる部屋では、メイン暖房を主として使う
  • メイン暖房と併せて、cool(=扇風機,送風)モードで循環させる

これが最もスマートです。

こうして考えると、

思考が単純な消費者

夏は扇風機、冬はヒーターとして使う

という発想が、いかに短絡的かが分かりますよね!

まぁ、もっとも、“電気代が高い”と文句を言わなければ、オーナーたる所有者が好きに使ったらいいのですけどね!

【まとめ】電気代の基本とダイソン製品の基本を理解し、納得して賢く使おう

生活費としての電気代を少しでも抑えたい消費者

電気代を少しでも抑えよう!」

と考えた時に、この公式を冷静に見ると、

「1時間あたりの消費電力(W)÷1,000×稼働時間(時間)×料金単価(円/kWh)」

この中で、自分で努力・工夫ができるのは、

②稼働時間(時間)

しかありません!

なぜなら、①1時間あたりの消費電力(W)は、製品によって決まっているからです。

ダイソン空気清浄機ヒーターの場合、

ダイソン空気清浄機のヒーター機能の消費電力
  • 1,400Wの製品
  • 1,200Wの製品

と2パターンありますが、これは、製品によって決まっています。

一方、③料金単価(円/kWh)は、契約している電力会社や料金プランによって異なりますが、

今より安い電力会社や料金プランに変更したとしても多少であって、そこまで大きく電気代を抑える事は難しいでしょう。

一方、

稼働時間(時間)は、目的や自分なりのルールを持って使えば、幾らでも減らす事ができます!

ダイソンも『空気清浄機』である以上1年の大半はcool(=扇風機,送風)モードで使えばいい訳です。

他の空気清浄機が出す風と同じですから。

しかし、coolでは支障がある,あるいは、hotである方が便利な時だけヒーターを使う!

そのおすすめ場面が下記の通りでした。

hotモードが活躍する4場面
  • 【一時的】
    ☆エアコンなどのメイン暖房が暖まり始めるまで
  • 【一時的】
    ☆朝出かけるまでの短時間
    (エアコンなどのメイン暖房をつけず)
  • 【補熱】
    ☆メイン暖房が及びづらい自分周り
    ☆メイン暖房だけでは足りない
  • 【移動】
    ☆脱衣所(ヒートショック対策)
    ☆暖房がない部屋へ移動させての一時利用

ヒーター機能付きダイソン空気清浄機は、非常に便利!

これを参考に、あなたなりの使用目的やルールを決めて、電気代とも上手く向き合ってもらえれば幸いです。

今回は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。

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