自動掃除機能付きシャープの加湿空気清浄機はおすすめ?|販売員の結論

空気清浄機・扇風機

導入

<strong>加湿空気清浄機の掃除が面倒で、自動で掃除してくれる機種を探している消費者</strong>
加湿空気清浄機の掃除が面倒で、自動で掃除してくれる機種を探している消費者

「加湿空気清浄機の掃除って面倒だよなぁ。できれば自動で掃除してくれる機種が欲しい」

そんな方が真っ先に候補に入れるのが、シャープの自動掃除機能付き加湿空気清浄機でしょう。

確かに、シャープは業界の中でも比較的早い段階から自動掃除機能を搭載してきました。

しかし、当時はプレフィルターの “自動ほこりかき集め” だけの自動でした。

更に2024年モデルからは、加湿フィルターの自動洗浄機能(加湿内部洗浄)も追加されています。

しかし、2024モデル以後で進化した今でも販売員としての僕の結論は今でも変わりません。

自動掃除機能だけを理由に、シャープの加湿空気清浄機を選ぶ事はおすすめしません!

なぜなら、便利そうに見える自動掃除機能に目を奪われると、本当に見るべき部分を見失ってしまうからです。

今回は、その理由を解説します。

確かに、シャープの自動掃除機能は昔より進化こそした

alt="自動掃除をロボットが掃除するさまに見立てた写真"

まず、公平に評価しておきます。

シャープは確かに何もしていない訳ではありません。

2023年モデルまでは、プレフィルターの “自動ほこりかき集め” だけでした。

alt="シャープ加湿空気清浄機のプレフィルター自動掃除の写真"
シャープHP|プレフィルター自動掃除

しかし、2024年モデル以後は、加湿フィルターの自動洗浄機能(加湿内部洗浄)も追加されています。
2024年以後発売で、加湿フィルター自動洗浄機能付きの製品に限る

加湿トレーに市販のクエン酸,タンクに水を入れ、ボタンを押すだけで加湿フィルターを回転させながら洗浄する仕組み

です。

また、取説記載ベースの情報では、

加湿フィルターのお手入れ頻度】
従来は、約1か月に1回程度必要だった
   
約2か月に1回が目安
2024年以後発売で加湿フィルター自動洗浄機能付き製品に限る
(※2024年以後発売でも当機能なしモデルは従来通り)

となりました。

少なくとも、型番だけを変えたマイナーチェンジではなく、実際に “使い勝手を改善しようとした点” は評価できます。

しかし、そこにばかり目を向けると本質を見失う

alt="加湿空気清浄機の加湿パーツの掃除で疲れ果てた女性のイメージ写真"

なぜなら、

加湿フィルターの洗浄を自動化した事と、加湿空気清浄機全体の衛生性は “全く別” の話

だからです。

シャープの加湿フィルター自動洗浄は思ったほど革命ではない

加湿フィルター自動洗浄と聞くと、

<strong>加湿フィルター自動洗浄バンザイ!と歓迎する消費者</strong>
加湿フィルター自動洗浄バンザイ!と歓迎する消費者

「ボタンひとつで全部やってくれるんだ!」

と思うかもしれません。

しかし実際には、

  • タンクに水を入れる
  • 加湿トレーにクエン酸を投入する
  • 洗浄後にすすぎ洗いをする

といった作業は依然として必要です。

ここの労務負担は一切変わっていません!

alt="シャープ加湿空気清浄機の取説スクショ写真"
シャープ加湿空気清浄機の取説スクショ

更に、クエン酸量を見ても、自動洗浄で劇的に洗浄力が上がったとは考えにくいです。

【以下、取説の数値を元に算出】
(※50シリーズのタンク容量の場合)

  • 従来のつけ置き洗浄
    →水約1Lあたり約6g
  • 本体内部での自動洗浄
    →水約1.5Lに対して約9g

要するに、クエン酸の濃度は昔も今もほぼ同じ!

それで『自動洗浄』になったからといって、こびり付いたカルキや臭いが劇的に落ちると期待するのは危険です。

現に多くのユーザーが今も尚、毎シーズンのように加湿フィルター交換相談に訪れている現状から、体感上、“悩んでいる人の数は減っていない と察しています。

また一方で、

洗浄時間はなんと約6時間!

従来のクエン酸によるつけ置き洗浄は約2時間程度でしたので、加湿空気清浄機が使えない時間はむしろ長くなっています。

ワタル
ワタル

僕は初めて当機能搭載商品が出てきた時、“何時間かかるのか?” の情報を売り場で見つけられなかったです。

なぜなら、製品カタログや店頭POPには一切記載が見当たらなかったからです。

もちろん、取説には載っていましたが、購入後に知って、「こんなにも時間がかかるんだったのか!」と思った方もそれなりに居るでしょう。

もちろん、逆に、この機能に価値を感じる方もいるでしょう。

しかし僕自身は、従来通り、

“バケツ,洗面台,浴室などでつけ置きした方が早い”

と感じます。

言い方を変えると、

従来は、例えば『洗面台』でつけ置きしていたものを、本体内部でつけ置きするようになっただけ

です。

やっている事の本質は、昔も今も “クエン酸によるつけ置き洗浄” です。

ワタル
ワタル

そもそも、“つけ置いているさま” は放置なので、従来も自動を謳う今も“自動っちゃ自動” です(笑)

なお、この加湿空気清浄機の加湿パーツの掃除は、一般的な加湿空気清浄機全てに共通する掃除のため、シャープに限られる話ではありません。

具体的には、以下のような掃除をします。

alt="大手3社の加湿空気清浄機の加湿パーツ掃除方法の写真"
加湿空気清浄機の加湿パーツの掃除方法

alt="大手の加湿空気清浄機の加湿パーツ掃除中の写真"
加湿空気清浄機の加湿パーツの掃除シーン

このように、パーツ数が多く大きいので、キッチンのシンクでは完結できず、大抵の人は洗面台や浴室を使うなど、大掃除レベルの掃除です!

一方、加湿フィルターの自動洗浄モードの場合、

alt="シャープ加湿空気清浄機の加湿フィルター自動掃除中のイメージ写真"
加湿フィルター自動洗浄中のイメージ

確かにこの写真のように、加湿フィルター自動洗浄を本体内部でできるなら、洗面所や浴室を使わないので、他の家族に、

<strong>加湿空気清浄機のつけ置き洗いを洗面台でやっているから「邪魔!」と怒っている娘</strong>
加湿空気清浄機のつけ置き洗いを洗面台でやっているから「邪魔!」と怒っている娘

「ママー!まだ、洗面台使えないの!?」

と文句を言われずに済みますが、それを “革命的な進化” と呼ぶには少し無理があるでしょう。

僕が気にしているのは加湿フィルターではない

alt="筆者の視点に注目を集める写真"

仮に、加湿フィルターが新品同様に綺麗になったとしても、

  • 加湿トレー
  • 水路,送風経路
    (共に『内部経路』)
  • その他の本体内部

まできれいになる訳ではありません。

僕が加湿空気清浄機で気にしているのは、

加湿フィルター単体ではなく、加湿された空気が通過する内部経路全体

です。

そのため、加湿フィルターだけを自動洗浄したとしても、根本的な解決にはなっていないと考えています。

ワタル
ワタル

要するに、枝葉末節です!

そもそも、フィルター配列そのものが変わっていない

alt="シャープ空気清浄機の公式サイトのスクショ写真"

シャープ『KC-P50』

更に言えば、僕がシャープの加湿空気清浄機をおすすめしない最大の理由は、自動掃除機能の有無ではありません!

不合理なフィルター配列順

です。

シャープの加湿空気清浄機は、

  • プレフィルター
  • 脱臭フィルター
  • 集じんフィルター
  • 加湿フィルター

という構造になっています。

つまり、

集じんフィルターより先に脱臭フィルターを置いている

のです。

これは、空気清浄機として見ると “かなり特殊” です。

空気中のほこりやダニ、カビなどを捕集した『集じんフィルター』と『加湿フィルター』が隣接します。

すると、ほこりと水気が隣接状態で共存し続ける構造になります。

この『フィルター配列問題』については、下記の記事で図解付きで詳しく解説しています👇

したがって、この配列問題をシャープがやめない限り幾ら自動掃除機能が追加されたとしても変わりません。

だから、

ワタル
ワタル

僕は、どれだけ新しいギミックを追加したとしてもフィルター配列そのものが変わらない限り、本質的な問題は残り続ける

と考えています。

ただ、そもそも、加湿空気清浄機の内部不衛生問題はシャープだけの話ではありません。

日本メーカーの加湿空気清浄機全般に共通する構造上の課題です。

【まとめ】シャープの自動掃除機能に惑わされてはいけない

alt="シャープ加湿空気清浄機の自動掃除機能に惑わされてはいけないと警鐘を発した写真"

シャープ加湿空気清浄機は、従来のプレフィルター自動掃除に加え、2024年モデル以後は加湿フィルター自動洗浄を追加こそしました。
(※プレフィルター自動掃除も加湿フィルター自動洗浄も一部モデルのみ)

それは加湿フィルターの洗浄方法が変わったという話です。

しかし、一方で、

  • 本体内部,加湿経路の衛生性
  • 不合理なフィルター配列順

といった根本部分は、依然、何も変わっていません

そのため僕は、自動掃除機能が付いているからという理由だけで、シャープの加湿空気清浄機をおすすめする事はまずありません。

むしろ大切なのは、

何のために空気清浄機を使うのか?”

という視点です。

空気清浄や自動掃除という言葉に惑わされる前に、

まずは、

本当に、部屋の空気をきれいにする仕組みになっているのか?”

を考えてみてください。

今回、真にお伝えしたかったのは、自動掃除機能の有無ではなく、加湿空気清浄機そのものの構造です。

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シャープに限らず、日本メーカーの加湿空気清浄機全般に共通する課題については、下記の記事で詳説しています。

【この記事を書いた人】

ワタル



家電量販店で掃除機・空調家電を担当。
家電製品アドバイザー『エグゼクティブ等級』プラチナグレード保有。

家電量販店での販売歴20年超で今も現役。
(内、ダイソン製品販売経験7年超)

6年に及ぶ空調家電の販売経験を経て、2025年から掃除機も担当。

空調家電で培った『空気の流れ』や『構造理解』
視点を掃除機に応用し、

✅吸引性能
✅フィルター設計
✅空気の流れ
✅メーカーごとの設計思想

など、

カタログでは分からない掃除機の構造や性能差を、
実際の販売現場の視点から解説しています。

掃除機と空気清浄機は『家電』というより、
空気をコントロールする機械だと考えています。