
「喘息を持っていて咳で苦しいから、せめて、家でこれ以上ひどくならないように、空気清浄機を買いたい(or新調したい)なぁ。
でも、いっぱいありすぎて、どれも同じような事が書いてあるし。
結局、どれがいいのかな?」
こういった疑問に答えます。
実は、空気清浄機の種類によっては、かえって喘息を悪化させてしまう可能性があるため注意が必要です。
【当記事を読むメリット】
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【注意】喘息を悪化させる空気清浄機の特徴とは?

結論から言うと、空気中に刺激物質(オゾンなど)を発生させるタイプは、喘息を悪化させる可能性があります。
「空気清浄機=空気に良いもの」というイメージを持たれがちですが、全ての製品がそうとは限りません。
むしろ、“空気をきれいにするために何かを放出するタイプ” は、使い方や体質によっては逆効果になるケースもあるため注意が必要です。
オゾン・イオンなどを発生させる空気清浄機は要注意
特に注意したいのが、『オゾン』や『イオン』などを発生させるタイプの空気清浄機です。
これらは、除菌や消臭効果を目的として採用されている技術ですが、同時に “炎症を招く物質が気体として空気中に放出される” という特徴があります。
オゾンは強い酸化作用を持つため、においや菌を分解する一方で、人の気道や粘膜にも炎症をもたらす可能性があります。
健康な方であれば問題にならないレベルでも、喘息やアレルギーをお持ちの方にとっては、僅かな刺激でも咳や発作の引き金になる事があります。
実際に現場でも、

「空気清浄機を使い始めてから咳が増えた」
という相談は少なくありません。
「除菌・消臭」を強く打ち出す製品ほど注意
もう一つの見分け方として、『除菌』,『消臭』といった効果を強く打ち出している製品には注意が必要です。
もちろん、全てが悪い訳ではありませんが、これらの効果は何らかの化学的な作用によって成り立っているケースが多く、
などを空気中に放出している可能性があります。
特に、密閉された室内で長時間使用する場合、知らないうちに吸い込み続けてしまう事になるため、
「効果が強い=安心」とは限らない
点は、しっかり理解しておく必要があります。
空気を “吸う” のではなく “変質させるタイプ” は危険
空気清浄機には、大きく分けて2つのタイプがあります。
このうち、喘息の方におすすめできるのは、①『フィルター式』です。
一方で、②“空気を変質させるタイプ” は、空気中に新たな物質を加える構造である以上、体への影響をゼロにする事はできません。
特に、喘息は、『気道への刺激』が発作の引き金になる病気です。
だからこそ、空気清浄機を選ぶ際は、
“何かを加えるもの” ではなく “不要なものを取り除くもの” を選ぶ
という視点が非常に重要になります。
ではなぜ、「空気中の物質」がここまで喘息に影響するのでしょうか?
実は、喘息は、“空気の質” に強く左右される病気です。
現に、現場でも、

「空気清浄機を使い始めてから咳が増えた」
という相談は少なくありません。
これは偶然ではなく、“喘息という病気の仕組み” に理由があります。
その仕組みを理解すると、『なぜオゾンやイオンが良くないのか?』がはっきり見えてきます。
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【基礎知識】なぜ、空気環境が喘息に影響するのか?

結論から言うと、喘息は『気道が炎症を起こし、刺激に過敏になっている状態』です。
空気中の刺激物質(オゾンなど)は、喘息の症状を悪化させる要因になります。
空気環境が喘息に大きく影響する理由は、
喘息が『気道の慢性的な炎症』であり、空気中の刺激物質や物理的な変化が、過敏になっている気管支を直接的に刺激して発作(気道の収縮・閉塞)を誘発するため
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要するに『気道が慢性的に炎症してしまう』事が原因です。
日本アレルギー学会制作の『喘息予防・管理ガイドライン』でも、
「慢性的な気道の炎症が基本病態である」
日本アレルギー学会制作|『喘息予防・管理ガイドライン』
と定義しています。
“慢性的な〜” というのがポイントで、
以前は、
喘息は、発作の時だけ、気管支の収縮が起こる病気
と考えられていました。
しかし、近年の研究の進展により、
『気管支喘息』
慢性的に(=症状が見られない時でも)気管支に炎症が生じている疾患である
事が分かってきたのです。
イラストにするとこうなります。
神戸大学|喘息 とはどんな病気?? 慢性の気道炎症が問題です!!!
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逆に言えば、
軌道を狭めてしまう要因は、何としても避ける
これが喘息における合理的な対策です。
しかし、気道を炎症させてしまう要因は、室内・室外問わず、実に様々あります。
【空気環境が喘息に影響する主な要因とメカニズム】
| 区分 | 環境因子(誘因) | 喘息への影響・メカニズム |
|---|---|---|
| 室内 | ハウスダスト・ダニ | 空気中に舞ったダニやホコリが気道を刺激し、アレルギー性炎症を引き起こす |
| ペットのフケ・毛 | ダニと同様、アレルギーを引き起こす代表的な物質 | |
| カビ・菌 | 湿気の多い環境で発生し、吸い込む事で気管支に炎症を起こす | |
| タバコの煙 | 気道を直接刺激し、気管支を収縮・過敏にさせる | |
| 空調製品が放出するオゾン,次亜塩素酸など | イオン生成時の副産物・オゾン、他には、次亜塩素酸などが気道を直接刺激し、気管支を収縮・過敏にさせる | |
| 香水・ヘアスプレー・殺虫剤など | 強い匂いや化学物質が気管支を物理的に刺激する | |
| エアコンの風(乾燥・冷気) | 乾燥した冷気が気道の粘膜を乾燥させ、過敏な気管支を刺激して咳を誘発 | |
| 室外 | 大気汚染 (排ガス等) | NO2や浮遊粒子状物質(SPM)が呼吸器系を刺激し、慢性化・重症化 |
| 花粉・黄砂 | アレルギー反応を起こすアレルゲンとして機能し、気道を刺激 | |
| 季節の変わり目・気圧 | 低気圧や急な気温・湿度変化が、気道にストレスを与え発作を誘発 |
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近年の喘息発症の傾向から把握|子供特有ではなくなり、成人後、新たに発症する成人喘息が増加
「小児喘息」という言葉があるように、一昔前までは、“喘息は子供特有のもの” という傾向や認識がありました。
しかし、近年では、特に、中高年の発症率が増加傾向にあるなど、
成人後の患者数のピークが、60〜70代
と言われています。
また、大人になって初めて発症する事例として多いのは、
60代以降で長引いた風邪がきっかけ
↓
風邪が長引いているうちに、発作を起こすという流れ
↓
あるいは、過労やストレスで体が弱った所、風邪を引いた事が引き金となり発症
↓
働き盛りの30〜40代で発症するケースも
という事例です。
なお、これまでの厚生労働省の調査でも、
「2015年に厚生労働省が行った調査によれば、治療を受けている患者数は約120万人に上がり、治療を受けていない人も含めれば、潜在的な患者数はすくなくとも450万人以上と推測されています。
二子玉川メディカルクリニック
患者数の人口比でいえば、成人のぜんそくは全体の3~4%(未成年は約7%)を占めています。
つまり、成人の20~30人に1人はぜんそく持ちになり、その割合からすれば、ぜんそくは身近な病気でいつ誰が発病しても不思議ではありません。」
とあるように、
【喘息は、誰にでも身近に迫りつつある病気】
とありますから、
計算上、あなたの職場の部署でも、喘息をお持ちの方は、1人や2人は居らっしゃいます。
もしかすると、あなた自身がまだ気づいていないだけで、軽い喘息症状を持っている可能性もあります。
それだけ、
“喘息は身近になってきており、誰にでも及びうる課題”
という事です。
また、最新の報告では、
「全世界で喘息を含むアレルギー疾患は毎年増加し続け、わが国の潜在的な喘息患者数は1,000万人との報告もあります。」
株式会社協和企画|喘息診療実践ガイドライン2022
とあるように、
もはや、ざっと国民10人に1人は喘息を発症!
と、年々、ますます増加スピード並びに数の増加が早くなっています。
『潜在的』という事は、それだけ多くの人が、
という事の証でもあります。
小児喘息と成人喘息の違い|非アトピー型喘息の発症割合が両者で大きく違う
| 【小児喘息と成人喘息の違い】 | ||
小児喘息![]() | 成人喘息![]() | |
| アレルギー関与による発症割合 | ほぼ全てがアレルギー関与 (9割以上) ※『アトピー型喘息』 | アレルゲン発見は多くても6割程度。 残り4割はアレルゲンを発見できず (※後者は『非アトピー型喘息』) |
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なお、上の表にある『アトピー型喘息』とは、気道で起こったアレルギー反応の事です。
| 【アレルギー反応が表面化した場所によって、それぞれ呼び方が変わる】 | ||
気道で起こる![]() | 皮膚で起こる![]() | 鼻で起こる![]() |
| アトピー型喘息 | アトピー性皮膚炎 | アレルギー性鼻炎 |
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つまり、アトピーとはアレルギー反応の総称であり、これら3つは根本的に同じものです。
アレルゲンの種類
アトピー型喘息を引き起こすアレルゲンは、下記の3つに分ける事ができます。
| 【アレルゲンの種類】 | ||
| 吸入性アレルゲン | 植物性アレルゲン | 接触性アレルゲン |
![]() ダニの死骸・糞,ほこり,カビ,動物の毛・フケ,花粉など | ![]() 小麦粉,卵,そばなど | ![]() 衣服(繊維),化粧品,建材や塗料などの揮発性化学物質など |
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自分にとって、『気道の炎症を引き起こすアレルゲンが何なのか?』は、検査で調べる事ができます。
その点では、
アトピー型喘息の場合、原因(=アレルゲン)を特定しそれを避けつつ、室内や身の回りを清潔に保つ事で、症状が改善していく可能性が期待
できます。
つまり、原因の特定と対策が繋がるため、この次に説明する『非アトピー型喘息』よりは対処ができます。
成人喘息はなぜ治りづらいのか?
アレルギー関与による成人喘息の割合は、多くても6割程度に留まる
(⇄小児喘息が9割)
これが、小児喘息との大きな違いでした。
では、成人喘息の特徴を見ていきます。
【成人喘息の厄介な特徴】
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この中でも、非アトピー型喘息の改善を難しくしている現実が、
この3つ。
このような事情から、非アトピー型喘息を『慢性疾患』と呼ばせてしまう理由かもしれません。
以上の事から、“子供の頃に喘息にならなかったから、今後の自分も喘息とは無縁” とは言えません。
だからこそ、日常的に吸う『空気の質』が非常に重要になります。
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喘息を悪化させる可能性がある空気清浄機等の具体例

まずは、どのような製品に注意が必要なのかを一覧で整理します。
ここで挙げているのは、あくまで代表例ですが、実際には同様の仕組みを採用した製品は多数存在します。
| 代表的な喘息を悪化させる可能性がある空気清浄機等 | ||||
| 【メーカー名】 | 【各社のイオン,物質名】 | 【イメージ】 | 【製品バリエーション】 | 【生成される化学物質】 |
| シャープ | プラズマクラスター | ![]() | 空気清浄機 ⸻ 加湿空気清浄機 ⸻ 除加湿空気清浄機 ⸻ 加湿器 ⸻ 除湿機 ⸻ イオン発生機 | オゾン(O₃) |
| ダイキン | ①ストリーマ ⸻ ②アクティブプラズマイオン | ![]() | 空気清浄機 ⸻ 加湿空気清浄機 ⸻ 除加湿空気清浄機 | |
| パナソニック | ナノイー | ![]() | 空気清浄機 ⸻ 加湿空気清浄機 ⸻ 加湿器 ⸻ 除湿機 ⸻ イオン発生機 | |
| maxell (マクセル) | オゾネオ | ![]() | 除菌消臭器 | |
| Kirala Air | マイルドオゾン | ![]() | 空気清浄機 ⸻ 扇風機 | |
| 富士通ゼネラル | プラズィオン (PLAZION) | ![]() | 脱臭機 | |
| パナソニック | ジアイーノ | ![]() | 空間除菌脱臭機 | 次亜塩素酸水溶液(HClO) |
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「イオン=体にいい」は誤解
イオンと聞くと、

「山や森で出るのもイオンでしょ♪それなら、体にもいいじゃん!」
というイメージを持つ方も多いでしょう。
しかし、それは、“自然界で発生するイオン” の話です。
家電製品で発生させているものは、電気的に人工生成されたものであり、同じものとして扱うのは危険!
です。
実際に発生しているのは『オゾン』などの刺激物質
では、これらの製品は何を発生させているのか?
結論から言うと、
といった、気道に刺激を与える可能性のある物質です。
これらは、除菌・消臭の目的で使われていますが、同時に、人が吸い込む事で気道を刺激するリスクがあります。
実際に発生しているのは『オゾン』などの刺激物質
前述の通り、
「慢性的な気道の炎症が基本病態である」
日本アレルギー学会制作|『喘息予防・管理ガイドライン』
が本質です。
つまり、外部からの刺激によって炎症が悪化しやすい状態にあります。
そこに、
といった刺激物質が加わる事で、咳,息苦しさ,発作の引き金になる可能性があります。
特に注意すべきケース
特に注意したいのは、
です。
実際の現場でも、

「空気を良くしたいと思って導入したのに、逆に咳がひどくなった」
と、相談を持ちかけられるケースは珍しくありません。
メーカー名ではなく、“仕組み” で判断する
ここで重要なのは、
「どのメーカーがダメか?」ではなく、“どんな仕組みか?” で判断する事
です。
同じメーカーでも、
では、性質が全く異なります。
製品名やイメージではなく、“何を放出しているか?” に注目する事が大切です。
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喘息持ちが選ぶべき空気清浄機の条件

結論│選ぶべきは『何も放出しない』モデル
結論から言うと、喘息の方が選ぶべき空気清浄機は、
『空気中に何も放出しないモデル』です。
つまり、
という、“引き算の設計” の製品です。
理由│気道にとっては、『余計なもの=全て刺激』
喘息は、気道が非常に敏感な状態です。
そのため、
『体にいい』,『空気がきれいになる』と言われているものでも、それを “吸い込む” 以上、気道にとっては刺激になる可能性があります。
重要なのは、“良いか悪いか” ではなく、
“吸い込んでも問題ないか?” という視点
です。
具体的な選び方
では、具体的にどう選べばいいのか?
ポイントはシンプルで、
この3つです。
特に、『イオン機能付き』の場合は注意が必要です。
機種によっては、
があり、仕様に大きな違いがあります。
『イオンやオゾンを発生させたくない前提』で選ぶ場合は、この点を必ず確認してください。
現場視点│販売現場ではこう売られている
実際の販売現場では、

「除菌できます!」
「空気がきれいになります!」
といった言葉で、イオン生成・放出系の製品が勧められるケースも多くあります。
しかし、ここで一つ大切な視点があります。

「除菌できる事を手放しでありがたがる方が多いのですが、
我々の粘膜は、菌の細胞壁よりも酸に対して脆弱なので、
その空間に居続ける以上、我々も無害ではないんです。」
つまり、
“菌に効く=人には安全” とは限らない
という事です。
特に、密閉された室内で長時間使用する場合は、その影響を無視する事はできません。
ここは、知識があるかどうかで選択が分かれるポイントです。
空調製品は、選び方次第で健康状態に影響する可能性があります。
そのため、
パソコンやテレビのように『スペック』や『メーカー』で選ぶ感覚のままでは、判断を誤るリスクがあります。
実際の販売現場でも、この違いを知らないまま選んでしまうケースは少なくありません。
じゃあ、どれがいいの?
ここまで読むと、

「じゃあ、具体的にどれを選べばいいの?」
と思いますよね。
結論としては、
“何も放出せず、フィルターで確実に除去するタイプ”
この条件を満たす製品を選ぶ事が重要です。
具体的には、
この条件を満たす製品です。
つまり、
『空気を変える』のではなく “室内に余計なものを放出しない”
という考え方の製品を選ぶのが正解です。
空気を良くするために、“何かを加える” のではなく、
そもそも、
“余計なものを室内に放出しない”
この考え方が、空調製品選びでは非常に重要になります。
では、この条件を満たす空気清浄機にはどのようなものがあるのか。
実際の製品を元に、分かりやすく解説します。
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では、その条件を満たす空気清浄機はどれか?

ここまでで、
という選び方が重要だと分かりました。
では、この条件を満たす空気清浄機には、どのような製品があるのでしょうか。
結論から言うと、この条件を満たす代表的な製品が、ダイソンの空気清浄機です。
なぜ、ダイソンが条件を満たすのか?
ダイソンの空気清浄機は、
といった、“物理的に取り除く仕組み” を採用しています。
つまり、イオンやオゾンのように、空気中に何かを放出して作用させるのではなく、あくまで『取り除くこと』に特化した設計です。
なぜ、この構造が重要なのか?
なぜこの仕組みが重要なのか?
前述の通り、喘息は『気道への刺激』によって悪化します。
そのため、
何かを放出するタイプではなく、そもそも、刺激になる要素を増やさない構造が重要
です。
この点において、
ダイソンのような “何も放出しない設計” は、非常に相性が良いと言えます。
販売現場から見た実際の評価
実際の販売現場でも、
といった理由で選ばれるケースが多いです。
特に、健康面を重視する方ほど、
“何かを加える製品” ではなく、“余計なものを出さない製品” を選ぶ傾向があります。
迷ったらここから確認してください

「具体的にどのモデルを選べばいいか分からない」
という方は、こちらで詳しく解説しています👇
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【まとめ】空気清浄機は “何を出すか” で選ばない

本記事では、
喘息を悪化させる可能性がある空気清浄機の特徴について解説しました。
ポイントを整理すると、以下の通りです。
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空気をきれいにするために “何かを加える” のではなく、
“余計なものを室内に放出しない”
この視点が、空調製品選びでは非常に重要です。

「どれを選べばいいか迷う」
という方は、
まずは、“何も放出しない設計” の製品を基準に考えてみてください。
具体的なおすすめモデルや選び方は、こちらで詳しく解説しています👇
👉【プロが厳選】ダイソン空気清浄機の選び方を見る
知らずに選んでしまうと、かえって、体調に影響する可能性もある空調製品だからこそ、正しい知識で選ぶ事が大切です。
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まとめ記事
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